川合俊一会長 ビーチバレーの盗撮根絶へ〝連絡会〟設置を提言「陸上、新体操とか…各団体で集まって」

日本バレーボール協会の川合俊一会長

盗撮撲滅はなるか。日本バレーボール協会の川合俊一会長(61)が23日、都内でビーチバレー国内最高峰の競技大会「ジャパンビーチバレーボールツアー2024」(5月10日開幕)の会見に出席。会見後に取材に応じ、女性アスリートの盗撮問題について言及した。

ビーチバレーでは会場内にQRコードを設置。一般の観客が不審な人物を通報できるシステムを採用している。川合会長は「(盗撮防止は)昔から厳重にしている。(ビーチバレーでは)普通のカメラや望遠レンズの使用を禁止にして、スマホだけはSNSで(競技を)広めてくれるのでOKになった。ただ、(インドアの)バレーだと観客席から遠いので、望遠レンズで撮っている人もたくさんいるし、選手の写真を撮るなとはあまり言えない」と現状を説明した。

被害の撲滅を目指す一方で、クリアすべき課題もあるようだ。川合会長は「ビーチバレーは、選手とすごく近い位置に観客席がある。明らかにカメラがお尻などを向いている人には、スタッフが『そういうのはやめましょう』と注意して、写真を消去してもらっている。でも、それはある程度の人員を確保しないとできないし、警備を増やすとお金がかかる。まさか盗撮なんてしないだろうと、運営陣が最初に思っていることもある」と根絶の難しさを明かした。

盗撮に頭を抱えているのは、ほかの競技団体も一緒だ。川合会長は「バレーに限らず陸上、新体操とかでも同じだと思う。そういう連絡会みたいなものを一度、各スポーツ団体で集まってできれば。会場での〝盗撮STOP〟みたいな啓発活動を、全スポーツ団体でやっていった方がいいと思う」と構想を披露。競技団体の垣根を越えた協力を提唱した。

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