回転窓/スポーツ×まちづくりの可能性

プロ野球・北海道日本ハムファイターズの新球場「エスコンフィールド北海道」が3月末で開業1年を迎えた。運営会社によると1年目の売上高は251億円となり、札幌ドームを本拠地にしていたコロナ禍前の19年に比べ93億円増収した▼「毎日オープンしているボールパーク」として試合のない日も営業する。ホテルやサウナ、レストランだけでなく、球場ツアーやサマーキャンプ、冬の雪上体験など多種多様なイベントも楽しみに来場する人は多い▼新球場周辺には広大な開発用地も残り、当面は大学や病院などの建設が予定される。札幌や新千歳空港とアクセスする鉄道の最寄り駅が開業する28年には、来場者数で23年(346・4万人)の2倍となる700万人を目指す。今後も運営会社の挑戦から目を離せない▼東京都が19日、築地中央卸売市場跡地の再開発事業者に11者で組成する企業グループを選定した。提案では約5万人収容の全天候・超多機能型スタジアムやMICE施設などを建設する▼エスコンフィールドと共通するのはスタジアムを核としたまちづくり。食のまちがどう進化するのか楽しみが尽きない。

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