【全日本・CC】3冠王者・安齊勇馬の新技ギムレットは暴走男からヒント「ここからが第2章」

祭典初制覇を狙う安齊勇馬

全日本プロレスの史上最年少3冠ヘビー級王者・安齊勇馬(24)が、新技「ギムレット」を武器に春の祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」初制覇をもくろんでいる。

最年少優勝&デビュー最短優勝記録がかかる祭典はここまで2勝1敗。18日の開幕戦(後楽園)では世界タッグ王者の斉藤ジュン、20日の2戦目(浜松)ではロード・クルーをギムレットで仕留めた。

肩車の体勢で相手を抱えてからマットに叩きつける豪快な新技はどのように開発されたのか。安齊は「(昨年4月のCCで)諏訪魔さんとのシングルマッチでラストライドをくらったときに、今までで一番『やばい』と感じた。力がものすごくあるわけではない自分も、ああいう技が欲しいと考えたときに、高さを生かしたボムという形が合っているのかなと考えた」と、暴走男からヒントを得たことを明かす。

こだわりも人一倍強い。「新しい技が今もたくさん生まれているプロレス界で『この技はどこかで見たことがあるな』と思われるのだけは嫌だった。かぶらないように改良を重ねて、今の形になった」。苦労の末に完成にこぎつけたという。

王座奪取に成功した3月30日大田区大会の中嶋勝彦との3冠戦はあっけない幕切れに終わり、賛否を生んだ。一方で「あの試合後、今までで一番の批判を受けた。その中で応援の声を聞いて、勝手に落ち込んでいたら応援してくれている方へ失礼になる」という思いを強くした。

王者となった今もチャレンジャー精神を忘れない。「コスチュームも技も変えて、今までの安齊は終わった。ここからが自分の第2章の始まり。ギムレットと一緒にCCで優勝したい」。王道マット完全制圧へまい進する。

© 株式会社東京スポーツ新聞社