【ガーデニング】花咲くグラウンドカバーで雑草を防ぐ 8選【多年草】

グラウンドカバーとは、横に広がって地面を覆う植物です。たとえば芝生のようにみずみずしいグリーンで覆われると、庭はグッとグレードアップしますね。ほかにもさまざまな効果を発揮するグラウンドカバーの働きと、花まで楽しめるおすすめの種類をご紹介します。

★春のピンクの花★

見た目をよくするだけじゃない! グラウンドカバーの機能性

みずみずしいグリーンのグラウンドカバーは、そばに咲く花々を引き立てる働きをします。花壇の株間や敷石の間などもグラウンドカバーで覆うとナチュラルな雰囲気に! グラウンドカバーは、庭をセンスアップするアイテムとしてとても重要です。

さらに見た目だけでなく、グラウンドカバーは機能性も優秀です。グラウンドカバーで庭土をおおうと、雨による植物への泥ハネを防ぐので病気になりにくく、風による土ぼこりも抑えます。また、植えて間もない小さな株のまわりを覆うことで、雑草が生えにくくなるのです。

グラウンドカバーで覆われた地面は暑さ寒さも和らげるため、春に咲いて夏は地中で休眠するアネモネやスイセンなどの球根が高温で腐りにくく、冬の寒さに弱い多年草が無事に冬越ししやすくなります。こうしたグラウンドカバーの効果を、あなたの庭にも生かしてみませんか。

春に花咲くおすすめグラウンドカバー8選

純白のボール状の花が群れ咲く【宿根イベリス】

開花期:3~6月

イベリスには40種ほどの仲間があります。かつてはピンク色の一年草ウンベラータが主流でしたが、近年は茎がしっかりした白花の多年草が宿根イベリスとして多く出回ります。茎が横に広がって大株になり、株を覆うように白花が開花。寄せ植えや花壇の縁取りに向きます。

日陰でも毎年咲いてくれる【ツルニチニチソウ(ビンカ)】

開花期:4~5月

学名はビンカといい、ニチニチソウとは別の植物です。常緑の葉をつけたつるを伸ばし、藤色~青色の花を開花。大型のビンカ・マジョールと葉の小さいミノール(ヒメツルニチニチソウ)があります。日陰にも比較的強く、家の北側の花壇などを一年中グリーンに保ちます。

ピンクのカーペットを敷き詰める【シバザクラ】

開花期:4~5月

ピンクや白、藤色のカーペットを敷き詰めたような景観が、人気の観光地となっている花です。暑さ寒さに強い常緑の多年草なので、花のない時期もグラウンドカバーとして重宝。ただし、人に踏まれない場所に使いましょう。高温多湿だと蒸れるので、水はけよくします。

ハンギングやハーブとしての利用も【グレコマ】

開花期:4~5月

地面を這う茎が垣根を越えて伸びるさまから、和名をカキドオシ(垣通し)といいます。ハンギングバスケットから垂れ下げたり、爽やかな香りの茎葉をハーブティーでも楽しめます。白い斑入り葉の園芸品種が人気でおもに流通。暑さ寒さに強い常緑の多年草です。

セイヨウカキドオシ
斑入り葉の園芸品種

踏まれると香りが立ちのぼる【イブキジャコウソウ】

開花期:5~7月

九州から北海道、朝鮮半島に自生するタイムの仲間です。芳香のある茎葉を踏むと香りが立ちのぼるので、イギリスなどでは石のベンチの上に植えて香りを楽しみます。寒さに強く雪の下でも緑葉を保ちますが、高温多湿に弱いため暖地では梅雨前に切り戻して夏越しさせましょう。

乾燥に強くて手間いらず【マツバギク】

開花期:4~5月、6~10月(種類による)

松葉のような茎葉が水分を蓄える多肉質のグラウンドカバー全般を呼ぶ名前です。春咲きのランプランサス属や初夏から咲くデロスペルマ属などが出回ります。日当たりや水はけがよい場所を好み、乾燥に強くて手間がかかりません。石組みの間や花壇の縁取りなどにぴったり。

ランプランサス
デロスペルマ

白やピンクの花が長く咲き続ける【エリゲロン】

開花期:4~10月(種類による)

花径1~2㎝の小花は濃いピンクや白い花が同時に長く咲き続けます。ヒメジョオンなどの仲間で野生化するほど丈夫な多年草。‘プロフュージョン’などの園芸品種が流通します。寒さには強いものの、高温多湿では蒸れるため、梅雨前に短く切り戻すと再び咲き出します。

こんもり茂る株を覆いつくす花【オーブリエタ】

開花期:4~5月

オーブリエタ属には12種ほどの仲間があり、ムラサキナズナと呼ばれるデルトイデアなどがおもに出回ります。常緑でこんもり茂る株を覆いつくすように小花が開花。夏に蒸れることがあって一年草扱いになることも。水はけよいロックガーデンなどに向いています。

小花好きに愛される花咲くグラウンドカバー

今回ご紹介したグラウンドカバープランツはいずれもかわいらしい花が楽しめます。庭植えだけでなく、寄せ植えやハンギングバスケットなど、幅広く利用できます。

冬もグリーンを保つ常緑性なので、殺風景になりがちな冬の庭を彩ります。ただ、密生させると夏に蒸れることがあるため、梅雨前に切り戻すのがおすすめです。オーブリエタなどは夏越しがやや難しいかもしれませんが、どれも毎年開花する多年草です。

小花の群れ咲くグラウンドカバーを、庭やベランダに生かしてみましょう!


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