この夫婦の“おもてなし”何かが嫌だ「今年最も不穏な映画」と評される『胸騒ぎ』本編シーンが解禁

『胸騒ぎ』© 2021 Profile Pictures & OAK Motion Pictures

北欧デンマークの新たなる鬼才・クリスチャン・タフドルップ監督の最新作『胸騒ぎ』が5月10日(金)より公開される。このたび、違和感を抱く会話をとらえた本編シーンが解禁となった。

何かがおかしい、彼らの“おもてなし”

「第38回サンダンス映画祭」でワールドプレミア上映されるや想像を絶する衝撃的な展開と不穏な作風が大きな話題になり、各国の映画祭を席巻した本作。メガホンをとったのは、デンマーク出身の新たなる鬼才クリスチャン・タフドルップ。映画監督として活躍する一方、これまで俳優・脚本家としても多彩な才能を発揮してきた。

本作で描くのは、ある善良な家族が過ごす悪夢のような週末——。『M3GAN/ミーガン』『ゲット・アウト』など数々の大ヒットホラー映画を手がける「ブラムハウス・プロダクションズ」により日本公開に先駆けてリメイク版の製作も決定した。世界がいま最も熱い視線を送る、北欧発の最狂ヒューマンホラーがついに日本に上陸する。

「娘に指図しないで!母親は私よ、あなたじゃない」

今回公開された本編映像は、主人公ビャアンらデンマーク人一家とパトリックらオランダ人一家が食事をするシーン。和気あいあいとしたランチタイムかと思いきや、徐々に色濃くなる違和感に、不穏な空気が漂い始める様子が収められている。

オランダ人夫婦の夫パトリックは、世界で母国のチーズの評価があまりにも低いと一方的な熱弁を繰り広げている。かたや、その妻カリンはデンマーク人夫婦の娘アウネスに、オランダ語で話しかけ続ける——。一体どんな言葉を投げかけているのかもわからず、まるで“自分の娘”のように接する彼女に嫌悪感を抱く母ルイーセ。終いには、「娘に指図しないで!母親は私よ、あなたじゃない」と怒りを露わにしてしまう。カリンは平謝りするが、その顔には人を小馬鹿にしたような薄気味悪い笑顔を浮かべている。この居心地の悪すぎる食事は、悪夢の始まりに過ぎなかった——。

これは異文化による些細なすれ違い?それとも…

海外メディアから「今年最も不穏な映画」と評される本作は、クリスチャン・タフドルップ監督と弟のマッズ・タフドルップがタッグを組んで脚本を構築した。人間の裏側に潜む「悪」や「恐怖」を描いたタフドルップ監督は、「冷酷でダークな部分を掘り下げてみたいと考えていました。だからこそ、弟と“デンマーク史上、最も不穏な映画を生み出す”というテーマを掲げて本作の製作に挑んだ」と観客たちを今までにない絶望と恐怖へ陥れるため、軸がブレないように弟と話し合いながら作り上げたと説明。

ずっとホラー作品に挑んでみたかったと話すタフドルップ監督は、「映画的にも品質の高いホラー作品だと自信を持って言えるように、脚本もかなりの修正を重ねて作り上げた」とこだわりを明かしている。

『胸騒ぎ』は5月10日(金)より新宿シネマカリテほか全国公開

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