by 樽井 秀人
米Microsoftは4月15日(現地時間、以下同)、「Exchange Online」の外部受信者レート(External Recipient Rate、ERR)制限を24時間あたり2,000件までに制限すると発表した。2025年1月から実施される。
「Exchange Online」はもともと多数の人に同じメッセージを一斉送信する行為(バルクメール)をサポートしておらず、24時間あたり受信者数が10,000人までに設定されている以外はとくに制限は設けられていなかった。しかし、リソースの不当な使用や乱用が見られるとしてユーザー・メールボックスごとのERR制限が設けられるという。
今回アナウンスされた2,000件のERR制限は、従来からある10,000件の受信者レート制限(テナントの内部、外部込み)のサブセットとなる。テナント全体の受信者レート制限自体に変更はなく、いずれも24時間単位でのローリング制限となる。たとえば外部受信者に2,000件送信すると、同じ時間内に内部受信者へ送信できるのは最大8,000件となる。
新しいERR制限は2段階(フェイズ)に分けて導入される。
- フェイズ1 :2025年1月1日から、新規に作成されたすべてのテナントのクラウドホスティングメールボックスに制限が適用
- フェイズ2 :2025年7月から12月の間に、既存テナントのクラウドホスト型メールボックスにも制限を適用開始
ERRの制限を超えるビジネスニーズがある場合は、「Azure Communication Services for Email」など、バルクメールをサポートしたソリューションへの移行が推奨されている。