「自己都合」職員の大量退職に悩み初の夏採用へ、選考課程も短縮 広島県庄原市が即戦力急募

庄原市役所

 職員の大量退職に悩む広島県庄原市が、8月1日付採用職員の募集を始めた。2023年度に21~64歳の計37人が退職。「即戦力」を募る必要があるとして、これまで3次まで行っていた選考過程も2次に短縮する。

 同市の職員は23年4月1日段階で496人いたが、1年後の今春は478人に減少。新規採用者と退職者を差し引きすると1年間で18人減った。定年退職者はおらず37人は転職などが理由。こうした「自己都合」による退職は過去最多で、20~30代の若手が計16人と若い世代も目立つ。

 こうした事態に市は急きょ、従来の4月1日付と1月1日付に加えて、初めて夏の採用試験に踏み切る。タイムスケジュールを考慮し、5、6人で実施していた集団面接を今回は省略する。

 募集するのは一般事務職で、1994年4月2日~06年4月1日に生まれた人が対象。5月15日まで受け付け、教養や作文などの1次試験を同月26日に実施する。市総務課は「住民福祉サービスを維持、向上させるため、地域活動に積極的に参画できる人材を求めたい」と呼びかけている。

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