マイナビ ネクストヒロインツアーでルール講習会を実施 「救済を受けて罰を食らうのはもったいない」

ルールに自信はありますか?(撮影:福田文平)

今年で6年目のシーズンを迎えるツアー外競技『マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー』では新たな試みが行われた。本ツアーの競技委員長を務める日本プロゴルフ協会(PGA)の鈴木高広氏が講師を務め、ルール講習会を実施。開幕戦に出場した60名全員がそれに参加した。

大会運営の『せっかく受けられる救済で間違った処置をしてほしくない』という思いにより実現。昨年の競技中にルーリング要請がいくつかあったなかで、よくあるシーンでも選手が処置の方法で迷っていたり、間違った処置をしてしまいそうな場面が見られたりした。そんな“ミス”を防ぐために、学びの場を設けた形だ。

それを踏まえ、この講演会のシチュエーションに挙げられたのはレッドペナルティエリアと異常なグラウンド状態からの救済。すなわち“池”と“カート道”からの救済の受け方。選手らはこれまで自身が行ってきた救済方法を再確認するとともに、間違えてしまいそうな箇所については真剣に耳を傾けていた。

特に驚きの声が大きかったのが、後方線上の救済を受ける場合。かつてはニアレストポイントを決めたうえで救済エリアにドロップし、基点よりホールに近づいてはならないと定められていたため、ドロップしたボールが前に転がるとやり直しになっていた。だが、2023年の改正により、救済を受ける場合のエリアが「基準線上にボールをドロップした地点を基点として、どの方向にも1クラブレングスの範囲」に変更。すなわち、基点より前に転がったとしても1クラブレングス内であればプレー可能になった。

講習会を受けた手塚雅は「毎年ルールが変わっているのでこういう機会は有難いです。(後方線上のルール変更は)知らなかったので勉強になりました」と正直にコメント。「競技委員さんを呼ぶと時間も遅れるしプレーの進行にも影響してくるので」と、選手自らがルールを学ぶ大切さを理解した。

和久井麻由は「ルールでトラブルになることが多いので勉強になる」と言えば、菊地りおは「分かっていたこともあるけれど、『これ違った』というのも正直あった。せっかく受けられる救済を受けて、そこで罰を食らうのはもったいない。ちゃんと覚えたいです」とその学びを深めていた。

昨年に大改正が行われたゴルフ規則。1年たった今、その内容を再確認してみてはいかがだろうか。

© 株式会社ALBA