中国人民銀、国債売買を政策手段に利用も=高官

[北京 23日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)の高官は23日、「流動性管理と金融政策の手段として、人民銀行による流通市場での国債取引を利用し得る」との考えを示した。人民銀系の金融時報が伝えた。

中国の国債発行残高は世界第3位で、流動性も改善しており、人民銀が流通市場で売り買いを行うことが可能になったと説明。長期国債利回りは最近低下しており、経済成長に沿った「妥当なレンジ内」で動きそうだとの見通しを示した。

人民銀は現在、中央政府から直接国債を買うことは許されておらず、流通市場で大規模な国債買いを行うこともまれ。金融時報は専門家らの話として、人民銀の国債取引は売り買い両方向になるとの見通しを伝え、通常、量的緩和政策のために国債を買う先進国中銀との違いを指摘した。

高官は中国経済について、「人民銀は長期的な経済成長を楽観視している。ただ、需給などの要因もあり、短期的には長期国債利回りが不安定化するだろう」と述べた。

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