地元産の木材を用いて、大きめのスプーンやヘラを手作りする催しが京都府南丹市日吉町で開かれている。伐採してすぐの柔らかくて削りやすい生木を使って、木工を体験する「グリーンウッドワーク」と呼ばれる活動として始めた。次回は27日にある。
催しで用いられるソヨゴやキハダといった広葉樹は、ヒノキやスギといった針葉樹のように建築資材に使われることは少ない。そのため、燃料用チップなど向けに安く取引されるか、廃棄されることが多いという。
林業会社「あしだ」(日吉町)取締役の芦田拓弘さん(31)が、広葉樹の多様な活用法を広めようと催しを企画。木工を体験できる作業場「グリーンウッドヒル」で開いている。
参加者は、溝を掘るフックナイフや手おのなど工具の安全な使い方を学んだ後、広葉樹の木片を実際に彫っていく。木目が美しく温かみのあるスプーンやヘラを3時間ほどで仕上げた。
芦田さんは「グリーンウッドワークは海外で盛ん。地元産の生木の木目や香り、手触りのよさを知ってもらい、木や森への関心を深めてもらいたい」と願う。
次回は27日午後1時~5時。2500円から。2日前までに要予約。