米TI、第2四半期見通しが予想上回る アナログ半導体の需要回復

Arsheeya Bajwa

[23日 ロイター] - 米半導体大手テキサス・インスツルメンツ(TI)は23日、市場予想を上回る第2・四半期の売上高見通しを示した。これを受けて時間外取引で株価は6%上昇した。

家電需要が回復する中、アナログ半導体の在庫調整ペースが緩和しつつあることが示された。

サミット・インサイツのアナリスト、キンガイ・チャン氏は「投資家は需要回復の兆しやチャネル在庫調整の完了を確認したいと考えている。TIの見通しは彼らが求めていたものを与えてくれた」と指摘。アナログ業界の売り上げはまだ落ち込むとしつつ、今後数四半期はより典型的な季節需要が増えるとの見方を示した。

第2・四半期の売上高予想中央値は38億ドル。アナリストの予想平均は37億7000万ドル。1株当たり利益は1.05─1.25ドルと予想。アナリスト予想は1.16ドル。

第1・四半期決算は売上高が36億6000万ドルだった。前年比ベースで6四半期連続の減少となった。アナリスト予想は36億1000万ドルだった。

粗利益は20億1000万ドルと予想を上回ったが、前年同期比では減少。生産量の減少を受けた。

調査会社カウンターポイントのデータによると、世界のパソコン出荷台数は2024年1─3月期に約3%増加した。それまでの8四半期は低調が続いていた。

モーニングスターのアナリスト、ブライアン・コールロ氏は「今回の見通しは自動車のような特定市場のダウンサイクルが懸念されるほど悪くない可能性を示している。産業用は横ばい、あるいは後退から回復し始めているかもしれない」と語った。

TIの半導体受注は、自動車市場で電気自動車(EV)向けチップ在庫が積み上がり始めていたため、打撃を受けていた。

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