IAEA、2回目の安全性検証開始 福島第1原発、処理水海洋放出

政府や東電の関係者らと会談するカルーソ氏

 国際原子力機関(IAEA)は23日、東京電力福島第1原発で発生する処理水の海洋放出の安全性を検証する作業を始めた。検証作業は昨年8月の放出開始後で2回目。東電は19日に5回目の放出を開始しており、放出作業中の検証は初となる。

 安全性を検証するため来日した調査団には海洋放出に反対する中国を含む海外の専門家らが参加。26日までの日程で、第1原発で放出設備を視察するほか、政府や東電、原子力規制庁の関係者らと意見交換する。

 本格的な検証作業に先立ち、調査団は23日、外務省で政府や東電の関係者と会談した。団長でIAEA原子力安全・核セキュリティー局のグスタボ・カルーソ調整官は「独立した客観的で科学的なアプローチは日本と海外の人々の信頼を築くのに役立つと考えている」と述べた。

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