麻生自民副総裁、トランプ氏とNYで会談 中国の課題など議論

Yoshifumi Takemoto Nathan Layne

[ニューヨーク 23日 ロイター] - 麻生太郎自民党副総裁は23日(米国時間)、トランプ前米大統領とニューヨークのトランプタワー内で約1時間会談した。

トランプ氏は自身のX(旧ツイッター)に訪米中の麻生氏を迎える写真を掲載し、麻生氏が米国は「偉大な国」と述べたと投稿した。

また、麻生氏をトランプタワー内に案内する際、「(麻生氏は)日本国内外から非常に尊敬されている人物。私が好きな人物で、親愛なる友人である晋三を通して知っている人物だ」と述べ、故安倍晋三元首相に言及した。

トランプ氏の選挙対策陣営が発表した声明によると、両氏はインド太平洋地域の安全保障と安定における日米同盟の重要性や、中国と北朝鮮がもたらす課題について議論した。

トランプ氏はまた、日本の防衛費増額を称賛したという。

トランプ氏は不倫口止め疑惑に絡む事件を巡る裁判のためニューヨークに滞在している。

日本は11月の米大統領選を前に共和党候補のトランプ氏周辺との接触を図っている。トランプ氏が勝利した場合、保護主義的な貿易措置を復活させたり、日本経済や米国との強固な防衛関係に影響を与える措置を取ったりする可能性があると懸念されている。

トランプ氏は交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、ドルが対円で34年ぶりの高値をつけたことを巡り、米国にとって「大惨事だ」と指摘した。

「私は大統領時代、特に日本と中国に対して、そんなことはできない、と主張するのに多くの時間を費やしてきた」とし、「(ドル高は)愚かな人々には聞こえがいいが、わが国の製造業者などにとっては大惨事」と指摘。

「これが何年も前に日本と中国を巨大にした原因だ。私は両国(と他国)に制限をかける。それを破れば、代償を払うことになる」と述べた。

上川陽子外相は23日の記者会見で、麻生氏の訪米は個人的な活動で、政府は関与していないと述べた。

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