キャンプサイトが3倍に もみのき森林公園が26日新装オープン ソロやペット同伴に対応

屋根がテント素材の「TENT★CABIN」

 広島県廿日市市吉和の広島県立もみのき森林公園が、26日にリニューアルオープンする。一部を「民間活用エリア」と位置付け、事業者が運営を主導する方法を初めて導入した。キャンプ場のサイト数を60カ所から2・8倍の166カ所に拡大。県内最多で、ソロキャンプや愛犬との同伴など多様化するニーズに応える。

 同エリアの運営を担うのは、第一ビルサービス(広島市中区)とアウトドア事業を手掛けるRecamp(東京)ステップアウト(同)の3社でつくる共同企業体。魅力向上に向けて、空き地や駐車場などのスペースを造成し計11種類のキャンプサイトを整えた。

 1、2人専用や車中泊向け、柵付きで犬と伸び伸び過ごせるサイトなどをそろえる。屋根がテント素材で全開放できる木造宿泊棟「TENT★CABIN」は初心者やワーケーションにお勧めという。和式トイレは全て洋式化し、炊事場も新たに2カ所設けた。

 Recampの大森勇樹さん(31)は「これほど多様なキャンプスタイルに対応できる場所は全国でも珍しい。寝袋やテントのレンタルも充実しているので老若男女、初心者や熟練者も問わず、いろんな人に来てほしい」と呼びかける。

 同公園は1984年に開業。約400ヘクタールの広大な敷地にキャンプ場などを備え、ピークの90年ごろは40万人超が訪れた。しかし、利用者は減少傾向にあり、2022年度は約13万人に落ち込んでいた。県自然環境課は「民間のノウハウを生かしててこ入れしたい」とリニューアルの狙いを説明。共同企業体との契約期間は24年度から15年で、最終的に年25万人の誘客を目指す。

 県はリニューアルの初期整備費約2億円を負担し、共同企業体に指定管理料を年1580万円払う。一方、民間活用エリアの貸付料年450万円を徴収する。

 キャンプ場の利用申し込みは専用サイトから。☎080(1305)2268=水、木曜を除く午前9時~午後6時。

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