メルセデス・ベンツ、上海研究開発センターで新社屋を稼働

メルセデス・ベンツ、上海研究開発センターで新社屋を稼働

19日、メルセデス・ベンツ上海研究開発センターの新社屋。(上海=新華社配信)

 【新華社上海4月24日】ドイツ自動車大手メルセデス・ベンツグループは19日、中国上海市でメルセデス・ベンツ上海研究開発センターの新社屋を稼働させた。中国でのインテリジェントイノベーションをさらに加速させる。

 新社屋の総投資額は6900万元(1元=約21円)。総床面積は7400平方メートルで、イノベーションスペース、試験室、テスト工場などのエリアからなり、ハード・ソフトウエアの効率的な開発や全環境型シミュレーションを行う。車のソフトウエアをインターネット経由で更新する技術「OTA」、自動車と「あらゆるモノ」を連携される通信技術「V2X」の機能テストも実現する。

 メルセデス・ベンツグループで中国事業を統括するフベルトゥス・トロスカ取締役は「中国は世界の自動車産業のイノベーションを主導する中核的存在の一つとなっている」と指摘。同社は長年にわたり中国への研究投資を増やし、産学研協力によりイノベーションの実力を高め、電動化とインテリジェント化への転換を強力に推進してきたし「上海研究開発センターの新たな高度化はわれわれの中国での研究開発が『中国のイノベーションにより世界のトレンドをリードする』新たな発展段階に入ったことを示している」と述べた。

 メルセデス・ベンツは、電動化やインテリジェント化など最先端技術の研究開発を中心にこの5年間で中国に計105億元を投資。中国の研究開発ネットワークはドイツ以外でカバー分野が最も広い研究開発チームとして、北京と上海という二つの「イノベーションエンジン」を持つ。グループ全体のグローバルイノベーションの最前線に立ち、未来のトレンドを推し量る役目を担い、先進的デザインや電動化、インテリジェントキャビン、自動運転、車両試験などの分野に注力している。

 上海開発研究センターはこの2年で、グループのグローバル研究開発ネットワークの中で最も成長が目覚ましいチームとなった。今後も現地の人材が持つ優位性を生かし、中国でのイノベーションを加速させ、より多くのグローバルプロジェクトを主導していくという。(記者/周蕊、丁汀)

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