新種の植物化石...市文化財指定、南相馬教委「世界的第一級の標本」

市文化財に指定された植物化石「キムリエラ・デンシフォリア」(市博物館提供)

 南相馬市教委は22日、市文化財に同市原町区で発掘された新属・新種の植物化石「キムリエラ・デンシフォリア」を指定した。

 キムリエラ・デンシフォリアは、中生代に絶滅したベネチテス類に属する裸子植物でソテツに似た仲間。

 同化石は2010年に同市原町区信田沢のジュラ紀後期(約1億6千万年前)の地層「相馬中村層群栃窪層」から発見され、22年に論文発表された。茎や葉のほか、生殖器官である雌花や球果がつながった状態で見つかっており、市教委は「世界的に第一級の標本」として高い学術的価値を認め、同化石43点を天然記念物に指定した。

 今回の指定により、市の文化財は108件になった。

 市博物館で4点を6月2日まで公開

 市教委は指定を記念し6月2日まで、市博物館エントランスホールで同化石4点を特別公開している。見学無料。月曜日休館。問い合わせは市博物館(電話0244.23.6421)へ。

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