「シダレグリ」を後世に、クローン苗木植樹 大仙市協和の県天然記念物

苗木を植え、くわ入れを行った植樹式 推定樹齢400年の「鬢垂のシダレグリ」

 秋田県大仙市協和船岡にある県天然記念物「鬢垂(びんだれ)のシダレグリ」と同じ遺伝子を持つクローン苗木の植樹式が、同所で行われた。貴重な林木資源を後世につなげようと、接ぎ木で増やした苗木を地元住民らが植え、成長を願った。

 シダレグリは普通のクリが偶然変異したものとされており、細長い枝が垂れ下がっているのが特徴。鬢垂のシダレグリは協和船岡の庄内鬢垂地区にあり、推定樹齢400年、高さ約8メートル、根元の幹周り3.8メートル。かつて旅の僧が飛騨国(現岐阜県)から持ち込んだと伝えられ、県内では貴重であることから1973年に県天然記念物に指定された。

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