EU資本市場の統合、次期欧州委の優先課題に=独連銀総裁

Maria Martinez

[ベルリン 23日 ロイター] - ドイツ連邦銀行(中央銀行)のナーゲル総裁は23日、欧州統合の次の段階として欧州連合(EU)の資本市場統合に向けた取り組みが必要だとの考えを示した。

域内の資本市場統合は6月のEU議会選挙後に発足する新執行部の主要課題の一つであるべきだと述べた。

先週のEU首脳会議では、域内の資本市場統合を進めることで一致。ただ、フランスやドイツが積極的に推進する一方で、ルクセンブルクやマルタ、アイルランドなど慎重な国もある。

ナーゲル氏は、欧州の資金調達ニーズにおいて証券化の進展が必要とされていると指摘。「欧州委員会の試算では、経済改革のために欧州では毎年7500億ユーロ(約8023億5000万ドル)が必要だが、この資金の大部分は民間セクターによって賄われなければならない」と述べた。

リントナー財務相もまた、企業の資金調達で証券化の重要性を強調した。

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