海外勢の新興国証券投資、3月は327億ドルの買い越し=IIF

Rodrigo Campos

[ニューヨーク 23日 ロイター] - 国際金融協会(IIF)が23日発表した月間証券投資動向によると、3月は海外勢が新興国市場の証券を約327億ドル買い越した。5カ月連続の純流入となった。

買い越し額は株式が102億ドル、債券が225億ドル。

また、中国と中国を除く新興国の債券・株式が2021年9月以降初めて同時に純流入となった。

全体では2月は205億ドルの買い越し、23年3月は91億ドルの売り越しだった。

中国の株式・債券への流入額はそれぞれ17億ドル、21億ドル。わずかながら6月以来の流入となった。

IIFのエコノミスト、ジョナサン・フォータン氏は「中国を除く新興国の債券に、より強いフローが見られている。主に一部新興国による大量発行とキャリートレードによるプラスの影響に支えられている」と指摘。全般的な現地通貨建て債券への需要も支援になっているとした。

ただ、米国の金融政策を巡る不確実性を踏まえると、見通しは不透明という。

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