米沢市ゆかりの日本画家・福王寺一彦さん(69)=東京都=が、今年7月に高野山金剛峯寺(和歌山県)に奉納するふすま絵の公開制作が、同市のよねざわ市民ギャラリーで行われている。奉納は同寺の世界遺産登録20周年を記念したもので、同寺を開いた空海の生誕1250年に合わせた昨年の奉納に続き、2回目。
福王寺さんは、文化勲章を受けた同市出身の日本画家・福王寺法林さん(1920~2012年)の次男で、日本芸術院会員、日本美術院同人。同市の旧南原中校舎にアトリエの一つを構え、創作活動を行う。
ふすま絵は群青色を背景に草木やかれんなチョウ、ホタルなどを描き、連綿と続く命のつながりを表現する。同ギャラリーと南原地区のアトリエで仕上げ7月に奉納予定。公開制作は20日から行っており、福王寺さんは23日に「米沢は両親の郷里で思い入れのある土地。自然の豊かさを感じながら作品を仕上げられるのはとても幸せ」と話した。
公開制作は5月6日まで。同ギャラリーでは福王寺さんが手がけた作品、日本画に使用する絵筆や顔料などの展示も行っている。