長崎・壱岐の「こども選挙」で投開票 市長選候補者に児童生徒が一票 投票率は…

開票作業をする児童生徒=壱岐市、クロスポート武生水

 14日投開票の長崎県の壱岐市長選に合わせ、市内の児童生徒らが実際の立候補者に1票を投じて選挙について学ぶ「いきこども選挙」の投開票が21日、同市郷ノ浦町のクロスポート武生水であった。計2522人の“有権者”のうち336人が投票し、投票率は13.3%だった。
 同選挙は市民有志でつくる実行委(渡野剛実行委員長)が、市教委の協力を得て同市で初めて実施した。有権者は18歳未満の児童生徒。選挙事務に当たる「こども選挙委員」18人が中心となって計5回のワークショップを開き、準備から投開票までを体験した。
 実際の市長候補4人の政策などを紹介し、投票券を付けた「こども選挙しんぶん」を学校を通じて事前配布。投票は14日に市内7カ所の投票所を開設し、市選管が貸し出した投票箱を使って行った。
 21日は同委員らが投票箱から取り出した投票用紙を候補者名別に集計。4候補のうちトップの得票数は151票だった。有権者数と投票者数の内訳は▽高校生619人中48人(投票率7.8%)▽中学生669人中88人(同13.2%)▽小学生1234人中200人(同16.2%)-。
 選挙委員の県立壱岐高3年、平田蒼空さん(17)は「とてもいい経験をさせてもらった。選挙に関心が持てた」と話した。渡野委員長は「初の取り組みとしては投票率は良かった。選挙に興味を持ってくれてうれしい」と振り返った。
 投票用紙には候補者へのメッセージも書かれており実行委が本人に届ける。選挙結果は「いきこども選挙」のホームページに掲載している。

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