中国の原発プロジェクト投資額、23年は949億元

中国の原発プロジェクト投資額、23年は949億元

広東省陽江市東平鎮の陽江原発。(資料写真、深圳=新華社配信/中国広核集団提供)

 【新華社北京4月24日】中国の原子力産業団体、中国核能行業協会(CNEA)はこのほど、青書「中国原子エネルギー発展報告2024」を北京で発表した。中国では2023年、原子力発電プロジェクトが着実に進み、新たに5基の建設が始まり、実行ベースの投資額は949億元(1元=約21円)に上り、5年ぶりの高水準となった。

 商業運転中の原子力発電ユニットは23年に新規稼働した2基を加えると55基に達し、定格容量は5703万キロワットとなった。原発設備の平均稼働時間は7661時間、原発による発電量は4334億キロワット時で、全国の総発電量の4.9%を占め、年間約3億4千万トンの二酸化炭素(CO2)排出を削減した計算となる。総発電量に占める割合は福建省が27.3%、遼寧省が23.4%、海南省が22.7%でそろって20%を超えた。

 原発ユニット33基が23年に世界原子力発電事業者協会(WANO)の総合評価で満点を獲得した。満点を獲得した原発ユニットの割合と総合評価の平均値は世界上位だった。

 原発関連の産業チェーン、サプライチェーン(供給網)の能力も向上し続けている。ウラン鉱の探鉱では大きな成果を遂げ、資源量は計画目標の2.5倍に増加した。原発設備製造業の産業チェーン整備も進み、国内の原発主力設備の23年の納付実績は54基(セット)に上り、高水準を維持した。

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