中島啓太の14本も凱旋 欧州初V支えた新アイアンに捕まりやすいウッドたち

中島啓太が凱旋 気になる14本は?(撮影:米山聡明)

<ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント! 事前情報◇23日◇太平洋クラブ 御殿場コース(静岡県)◇7262ヤード・パー70>

日本ゴルフツアー機構(JGTO)とDPワールド(欧州)ツアーの共催試合として行われる、「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」が今年も開催。3月に行われた「ヒーローインディアンオープン」で欧州ツアー初優勝を果たした中島啓太の凱旋試合となるが、練習日にバッグの中身を覗いてみた。

中島は今シーズン7試合目となるが国内男子ツアーはこれが初戦ということもあり、久しぶりにセッティングを見てみるといくつか変更点があった。クラブはすべてテーラーメイドで変わらないが、大きく変わったのはアイアンだ。以前は4番、5番アイアンを『P7MC』、6番から9番を『P7MB』とコンボで使用していたが、現在は4番から9番まですべて『P7MC』となった。

このモデルはマッスルバック形状でありながら、寛容性を持たしたマッスルキャビティアイアンという括り。言わば『P7MB』よりやさしいモデルだ。この変更の理由は「風の強いところで戦っていくなかで、そこに対応できるように。MBを使っていたときは、少しスピンが入って上に上がっていくような弾道だったんですけど、MCは(スピン量)が少し減ってボールをコントロールしやすくなった」と風に強い球を手に入れるための策として3月の欧州ツアー「ポルシェ シンガポール・クラシック」から投入し、次戦では欧州初Vを手にした。

また、今週から新しい3ウッドも投入。『SIM2 MAX』から『Qi10 』に変更した。「『SIM2 MAX』を使っていて距離がかなりでていた。欲しい距離になるようなクラブを探していた」と以前のロフト角が14°に対し現在は16.5°のハイローンチモデルに落ち着いた。「(キャリーで)ティアップしたら280ヤード、下から打ったら270ヤード」と思い描く距離を打てるようになった。ちなみに中島は「捕まらないやつより、左に向いてる方が良い」といわゆる”捕まる”クラブが好みなようだ。

さらに、今大会のために3番ユーティリティの『ステルス2レスキュー』をアイアン型ユーティリティである『ステルス UDI』へ入れ替え。「今週のレイアップの距離がちょうどよかったので、ユーティリティを抜いて3番(アイアン型)にしました」とこの選択がどう活きてくるか、中島の御殿場攻略にも注目だ。

ただし『ステルス2 プラス ドライバー』だけは変更予定がない。「本当に好きで使っている。昨年戦って賞金王にもなることができて自信を持てるクラブ」とドライバーとの”付き合い”はまだまだ続きそうだ。(文・齊藤啓介)

【中島啓太のクラブセッティング】
1W:ステルス2プラス(9°ツアーAD CQ-6X)
3W:Qi10 フェアウェイウッド(16,5°ツアーAD CQ-6X)
3U:ステルス UDI(20°プロジェクトX IO 6.5)
4~9I:P7MC(プロジェクトX LS 6.0)
46,52°:ミルドグラインド4(プロジェクトX LS 6.0)
56,60°:ミルドグラインド4(DG EX ツアーイシュー)
PT:TPリザーブ B11
BALL:TP5

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