ピッチ状態と雨が懸念されたが…蔚山現代、横浜FMとの敵地第2戦へ“慢心ゼロ”「切実な思いで戦う」

U-23韓国代表の“日韓戦”勝利の機運に、Kリーグ王者・蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)も続くことはできるか。

ホン・ミョンボ監督率いる蔚山は本日(4月24日)、敵地・横浜国際総合競技場で行われる横浜F・マリノスとのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝第2戦を控えている。

去る17日のホーム第1戦をMFイ・ドンギョン(26)の決勝ゴールで1-0と制した蔚山は、第2戦を2日後に控えた22日、成田国際空港を通じて日本に入国。23日は横浜国際総合競技場での前日練習を行い、現地適応を進めた。

本日はあいにくの雨模様だ。23日の前日練習時も少量の雨が降っていた。ホン・ミョンボ監督は気候に伴うグラウンド状態の変化などを考慮し、コーチ陣らとともに最適解を見つけようとしている。

“横国の芝”が蔚山に与える影響は…?

前日記者会見でも、指揮官は「“水中戦(スジュンジョン/雨天試合)”は両チーム同じ条件だ。何か特別に準備すべきものはない。それでも、今の芝の状態から(雨天時に)どの程度まで悪くなるかを予測する」と述べた。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)蔚山現代の前日練習

横浜国際総合競技場のピッチ状態があまり良くないという話は、戦前から韓国メディアの間でも出回っていた。

そこで、本紙『スポーツソウル』が前日練習で芝の状態を実際に確認してみたが、翌日の試合を控えて芝の保養をおおよそ終了した状態だった。

ただ、ピッチ一角のサイドライン付近には長くへこんだような跡が見られた。FWオム・ウォンサン(25)やDFソル・ヨンウ(25)など、蔚山が誇る右サイドが前進する際に考慮しなければならない要素だ。

横浜国際総合競技場の芝
補修の跡が見られる横浜国際総合競技場の芝

蔚山は第1戦勝利によって2025年クラブW杯出場権を獲得したが、だからといってアジアの戦いが終わったわけではない。

2020年以来4年ぶりの決勝進出を果たし、通算3度目のアジア制覇を成し遂げるという強い意志に満ちている。

アウェイ第2戦を戦ううえで、ホームでの1点差勝利は決して油断できないスコアだ。

ホン・ミョンボ監督も、「第1戦の勝利は忘れなければならない。心理的に安定した状態で戦うこともできるが、そうするとアウェイで困難に直面する恐れがある。それを遮断するためには、“勝たなければ先に進めない”という切実な気持ちで戦わなければならない」と強調している。

今季Kリーグ一の“絶好調選手”イ・ドンギョンの心情も同じだ。

シーズン開幕からリーグ戦7試合で6ゴール4アシストを記録し、得点ランキング2位、アシストランキング1位に上がっているイ・ドンギョン。前回の第1戦も左足で決勝ゴールをマークした。

ただ、「アウェイに来たが、第1戦の結果は関係なく“一発勝負”だと思っている。必ず勝利できるよう準備を頑張りたい」と並々ならぬ覚悟を明かす。

イ・ドンギョンは兵役のため、来る4月29日より軍隊チームの金泉尚武(キムチョン・サンム)に入隊。2025年10月の除隊まで蔚山を一時離れることになる。

それでも、「数日後に入隊が予定されているが、そこに対しては神経を使っていない」と伝えたイ・ドンギョンは、「残りの試合に集中できるよう、コンディションを整えて準備を進めた。明日の試合だけに集中し、決勝進出を決めて入隊することが一番良いシナリオだろう」と頼もしく語っていた。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)蔚山現代(黒)対横浜FM(白)

横浜FMは蔚山で2022年シーズンのKリーグ1優勝を経験したMF天野純(32)や、蔚山ユース出身で元韓国代表のMFナム・テヒ(32)など、蔚山と縁ある選手も総動員してホームでの逆転突破を目指している。

敵地に乗り込む蔚山も“偶然”は望まず、ただ勝利だけを狙っている。

22日には、U-23韓国代表がパリ五輪アジア最終予選のグループ最終節でU-23日本代表との“日韓戦”を1-0で制した。今度は蔚山も“ACL日韓戦”で勝利することはできるのか、運命の一戦は19時キックオフ予定だ。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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