小岩井農場の一本桜「満開」宣言も開花まばら 雫石、野鳥の影響

「満開」ながらも2、3割しか花が咲いていない小岩井農場の一本桜=23日、雫石町丸谷地

 桜と岩手山との共演が人気を集める雫石町・小岩井農場の一本桜は「満開」が宣言されたものの、花が2、3割しか咲いていない。野鳥のウソが花芽を食べた影響とみられ、観光客が肩を落としている。

 23日は観光ツアー客らが続々と訪れ記念撮影。だが、どこかもの寂しい。22日に満開宣言された樹齢100年超のエドヒガンの花はまばらで、特に上部が少ない状態だ。

 小岩井農牧経営企画室によると、1月以降にウソの飛来と食害を確認した。過去にも被害が発生。ラジオを流して遠ざけようとしたり、忌避剤を散布したりしたが効果は薄く、有効策は見いだせていない。同室の野沢裕美課長(52)は「何年かに1回はこうなってしまう。もう少しきれいな姿を見せたかった」と悔やみつつ「2年続けて被害を受けることは少ない。来年に期待してほしい」と話した。

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