体操=米司法省、性的虐待被害者に和解金215億円 捜査不手際認め

[ワシントン 23日 ロイター] - 米国の女子体操代表チームの元医師、ラリー・ナサール受刑者が選手らに性的虐待を繰り返していた問題で、米司法省は23日、被害者らに和解金1億3870万ドル(約215億円)を支払うことで合意した。

同省は、受刑囚に関するFBIの初動捜査に不備があったことから今回の和解に至ったと発表。高官は「受刑者による被害を帳消しにするものではないが、被害者が引き続き癒やしを得るために必要な支援になることを願っている」と述べた。

体操米国代表で18年間チームドクターを務めたナッサー受刑者は、数百人の選手に対し日常的な健康診断と称して性的虐待を行い、最長禁錮175年の有罪判決を受けた。

しかし、2015年に開始された捜査では被害者への聞き取りを怠るなど数々の不手際が発覚。被害者らは16年の起訴までに性的虐待がさらに何カ月も続くことになったとして、FBIに賠償を求めていた。

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