リヴァプールの新監督本命は? 新たに名前が浮上したのはフェイエノールト指揮官

リヴァプールが来シーズンの新監督候補として、現在フェイエノールトを率いるアルネ・スロット監督をリストアップしている模様だ。イギリスメディア『スカイスポーツ』など複数のメディアが23日に報じている。

現在リヴァプールを率いるユルゲン・クロップ監督は、既に今季限りでの退任が発表されている。2015-16シーズン途中からはじまった長期政権が終焉を迎えるなか、リヴァプールは後任探しに着手している。

当初、現役時代にリヴァプールで活躍し、現在はレヴァークーゼンを率いるシャビ・アロンソ監督がトップターゲットとして報じられていたが、同監督は来季もレヴァークーゼンの監督を務めることを明言。クラブ創設120年目にして、レヴァークーゼンを初のブンデスリーガ優勝へ導いた若き指揮官の招へいは困難となった。その後、スポルティングを指揮するルベン・アモリム監督へ熱視線を送っていたものの、同監督は22日にウェストハムのオーナーと会談を実施。『スカイスポーツ』によると、既にリヴァプールの次期監督候補リストからは外れているという。

ブライトンを率いるロベルト・デ・ゼルビ監督の名前も候補として挙げられているなか、今回の報道によると、現在リヴァプールはスロット監督を“大本命”として考えているようだ。

スロット監督は母国オランダで指導者経験を積んできた人物で、AZの監督を経て、2021-22シーズンよりフェイエノールトを指揮。昨シーズンはフェイエノールトを6シーズンぶりのエールディヴィジ制覇へ導いた。今季は残り4試合となったなかで、首位を走るPSVと勝ち点「9」差の2位につけており、エールディヴィジ連覇は非現実的となっている。だが、KNVBベーカー(オランダカップ)ではトロフィーを掲げており、2シーズン連続でチームにタイトルをもたらしていた。

現在は日本代表FW上田綺世も所属するチームは、アグレッシブなスタイルを売りにしており、組織的な激しい守備から攻撃へ転じる形が得意だ。『スカイスポーツ』によると、敵陣でのタックル数はエールディヴィジ内でトップの数字だという。これは“クロップ・リヴァプール”にも通ずるスタイルで、来季以降も現在のチームの継続路線を掲げるのであれば、スタイルの面では適した監督と言えるだろう。

そんなスロット監督は昨年5月にクラブとの契約を2026年夏まで更新。以前にはトッテナムやチェルシーが関心を示していたと報じられたが、フェイエノールトに留まる決断を下していた。オランダメディア『ESPN』など複数の情報を総合すると、フェイエノールトは来季もスロット監督の残留を既定路線と考えているため、易々と他クラブに譲るつもりはない。現時点で熱視線を送っているクラブはリヴァプールだけではないと伝えられたが、本腰を入れて招へいへ動く場合でも、交渉は一筋縄ではいかなさそうだ。『スカイスポーツ』によると、スロット監督の“引き抜き”には少なくとも900万ポンド(約17億円)ほどの違約金が必要になる見込みだという。

果たして、来季のリヴァプールを率いるのはスロット監督となるのだろうか。今後の動向に注目だ。

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