青森ワッツ存続「奇跡起きた」 Bリーグ・島田慎二チェアマン

 プロバスケットボールBリーグの島田慎二チェアマンは23日の理事会後の記者会見で、青森ワッツのB2(2部)ライセンス交付について「今を乗り越える資金繰りの部分と、未来につながるかの2点がわれわれの判断軸だった。新オーナーとキャッシュによって整ったという解釈で、ライセンス付与を決めた」と述べた。

 ワッツは3月の理事会で、財務基準の充足状況を引き続き確認する必要がある-などとし、来季のB2ライセンス交付が継続審議となっていた。今回の交付を受け、島田氏は「来シーズンの運営は問題なくやっていける。クラブの存続について、リーグのお墨付きを出したと考えていただいていい」と語った。

 ライセンス取得には(1)債務超過の解消(2)本年度の黒字化(3)資金繰りの安定化-の全てを達成する必要があったものの、新オーナー決定やワッツが開設した応援口座、パートナー企業からの支援などによってクリア。全国各地から支援があり、島田氏は「青森県のみなさんが、ワッツを是が非でも残そうという思いが本当に強かった。全国からも寄付金が集まっており、バスケットを愛するみなさんが一丸となって起こった奇跡。青森には頑張ってほしい」と強調した。

 理事会ではこのほか、B1では三遠とFE名古屋、B2では山形、神戸、奈良、B3では東京Z、岡山、山口の各クラブに、B1またはB2ライセンスが交付された。交付決定を受け、来季は富山がB2に、新潟と岩手がB3に降格する。

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