チョコレートショップ「カカポン」 隠れ人気メニューはアイスクリーム?【北九州市八幡東区】

八幡東区昭和町にある「CACAPON(カカポン)」は、“Bean to Bar”(カカオ豆からチョコレートになるまでの全工程を一貫して作り手が担当するチョコレートの製法)のチョコレートショップです。

同店の魅力をさぐるべく、オーナーの國本さんに話を聞いてきました。

始まりは路地裏にある小さなチョコレート工場

2014年7月、八幡東区槻田の路地裏にある小さなチョコレート工場が同店のはじまり。世界各国のカカオ豆を仕入れ、ローストからチョコレートになるまでを一貫して手作業で製造。創業当初はその場所や空間が自身にとってちょうど良い居場所だったと話す國本さん。

現在の店舗へは3年前に移転。大通りの喧騒から少し離れた昔ながらの通りに、おしゃれな外観が目を引きます。

店名の由来は、ラグビーボールのような形の実で中にチョコレートの原料となるカカオ豆が入っているカカオポッドの頭文字と、世界で唯一飛べないフクロウオウムの"カカポ"が"ポン"と大空に飛ぶ姿を想像して「CACAPON(カカポン)」となったのだそう。なんともかわいくて夢のある店名ですね。

産地で異なる<カカオ感> 自分好みのチョコを見つける楽しさ

ガラス張りの入口ドアを開けて中に入ると、木のぬくもりを感じるショーケースに産地やカカオの配合が異なる様々な種類のチョコレートが並んでいます。

この日並んでいたのは、定番商品の「カカオ85%の大人のブラック」や「カカオ45%のプレミアムミルク」、産地別の味の違いを楽しめる「産地食べ比べセット」。エクアドル産は深いカカオ感があり、ベネズエラ産はナッツのような風味と厚みのあるカカオ感を感じられるそう。

その他にも、創作チョコレート季節限定の「ほとけさま」、定番人気商品の「オランジェット」や「シトロネット」など20種類ほどがあり、味の違いもさることながらパッケージのイラストも1つ1つ味わいがあるので、どれにしようか目移りしてしまいます。

(産地食べ比べセット・オランジェット・ヘラクレス)

チョコレートは1枚から購入でき、お気に入りの板チョコを自由に選んで袋に詰めてもらうことも可能。贈り物用に専用の箱に詰めた販売もあり、2~3月の繁忙期を除き地方発送もおこなっているそうです。

大切な人へ想いを込めて

取材中にもお客さんが訪れていました。

「娘が『お母さんが好きそうなお店』と教えてくれたので来てみました。娘の分も買って帰ります」

「お友達からいただいて美味しかったので買いにきました。自分用とお友達用に」

お客さんがショーケースを見つめる姿は、真剣だったり楽しそうだったりと様々。チョコレートを選びながら贈る相手の事を思っているであろう姿は微笑ましく思いました。

カカオ豆を仕入れ、ローストしてからチョコレートになるまでの工程・包装や販売、接客と、細部にまで心をつくす國本さんの人柄が同店の人気の秘密なのでは?と感じた筆者でした。

隠れた?人気商品「アイスクリーム」

同店の隠れた人気商品は、新店舗になって販売を始めたアイスクリーム。常連さんはこの季節を心待ちにしているようで、3月29日に今年のチョコアイスが解禁され、取材当日も多くのお客さんが幸せそうな顔でチョコアイスを堪能していました。

筆者がいただいた季節限定の桜ミルクは、口に含むと桜の香りが広がり今の季節にぴったり。新商品のカカオミルクはミルキーな中にしっかりとカカオの風味がして、濃いめの珈琲と味わいたくなる味でした。

暑さが増す季節にむけて販売されるカカオパルプのアイスは、ライチや桃のような爽やかな味わいで筆者の密かな楽しみです。

10周年にむけて~これからのこと~

今年7月に創業10周年を迎える同店。國本さんにこれまでのことやこれからの夢などを聞いてみました。

「お客さんや近隣のお店、友人などいろいろな方々に支えられ、ありがたい気持ちです。10周年の記念として、店舗内のスペースを活用し、チョコレート以外にも他業種の方達に参加してもらって、記念になるイベントを構想中です」と話してくれました。

言葉を1つ1つ確かめるように丁寧に紡ぐ國本さん。静けさの中に秘めた強さを感じる……ミステリアスなところも同店人気の秘密なのかもしれませんね。

同店は基本的にオーナーの國本さんが1人で対応しています。来店の際は、時間にゆとりを持っていくと良さそうです。

■住所/北九州市八幡東区昭和1丁目3-10
■営業時間/12:00~18:00
■定休日/火・水曜日
■駐車場/4台有り

最新情報はCACAPONのInstagramで確認できます。

※2024年4月24日現在の情報です

(ライター・kohalu.7)

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