全国唯一「りんご科」跡地に交流施設「リンゴカ」オープン 旧弘前実業高藤崎校舎(青森県)

オープンした産業文化交流施設「リンゴカ」=23日、藤崎町
展示室にあるリンゴのモニュメント=23日、藤崎町

 2019年3月に閉校した弘前実業高校藤崎校舎の跡地に23日、青森県藤崎町が整備した産業文化交流施設「リンゴカ」がオープンした。町発祥のリンゴ「ふじ」誕生の歴史を紹介するミュージアムと、障害者の就労支援拠点の2本柱で運営する。同日行われた式典で、平田博幸町長は「リンゴ産業の魅力を伝えるとともに、生きがいを持って働いてもらえる場にしていきたい」と話した。

 町は同校跡地の利活用策として約4億円をかけ同施設を整備。名称は同校に全国唯一の「りんご科」があったことに由来する。

 建物は3階建てで、1階はリンゴ栽培の流れを伝える展示や町の変遷が分かる大型の年表などを設置。大きなリンゴのモニュメントに入り写真を撮ることができるコーナーもある。

 2、3階は弘前市で放課後等デイサービスを行うNPO法人「チームステップバイステップ」(葛西優子代表)が運営。通年でシイタケ、キクラゲ、ナメコといったキノコ類を栽培し、近隣地域に住む障害者に働く場を提供する。

 葛西代表は「障害者と健常者が支え合う環境をつくっていければ」と語った。

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