テキサンズがフランチャイズ史上初めてユニフォームの変更を発表

ヒューストン・テキサンズの新ユニフォーム【NFL】

フランチャイズ史上初めて、ヒューストン・テキサンズがユニフォームを変更しようとしている。

テキサンズは伝統、革新、大胆な主張をすべてカバーすることを目標に、複数のユニフォームを制作し、アップデートされたホームゲーム用のユニフォーム、ショルダーとヘルメットに新しい要素を取り入れたロードゲーム用のユニフォーム、テキサンズがホームと呼ぶ街の要素を強調することに重点を置いた、急進的なオルタネート(代替)ユニフォームを含む、4つのユニフォームを現地23日(火)に公開した。

「ヒューストンでの新たな装い」

ホームユニフォームの大部分は、テキサンズが2002年から2023年まで着用していたものに類似している。新しいデザインでは、ディープスティールブルーのトップスにおける肩部分の赤いストライプが消え、代わりにチームの伝統的な雄牛のロゴがあしらわれている。また、テキサンズは選手名の文字色を白から赤に変更し、背番号の書体も一新。その書体は4つのユニフォームすべてに採用されている。ホーム用のジャージーでは、白の数字に赤い縁取りが施され、胸元には小さく“Texans(テキサンズ)”と赤い文字で書かれている。テキサンズは白のパンツを2本のストライプが入ったデザインに変更し、幅が広いネイビーの縦線とアクセントとなる細い赤の縦線を配した。さらに、ディープスティールブルーのヘルメットはメタルフレーク仕上げとなっている。

敵地に乗り込むとき、テキサンズはディープスティールブルーのヘルメットにリバティホワイトの新トップスという野心的なスタイルになる。白のトップスは、肩の部分に後方から前方に向かって回り込む、まったく新しいブルホーン(牛のツノ)のマークが入っているのが特徴で、チームの主要ロゴのツノを連想させる仕上がりとなっている。ディープスティールブルーのブルホーンマークの内側にはアクセントとしてバトルレッドのラインが入っており、新しい装飾が肩に加えられた格好だ。胸元にもバトルレッドの文字で“Houston(ヒューストン)”と記されている。

ロードゲーム用のジャージーでは、ディープスティールブルーの数字に赤い縁取りが施され、ディープスティールブルーのパンツには、幅の広いバトルレッドの縦線と細いリバティホワイトの縦線が特徴のストライプパターンが採用されている。

テキサンズはバトルレッドのオルタネートヘルメットで冒険心をくすぐる。以前のオルタネートヘルメットで採用していたキャンディ仕上げは引き継ぎながらも、ヘルメットのロゴをディープスティールブルーに見える新しいブルホーンロゴに置き換えた。このヘルメットは、袖の部分に新しいブルホーンマークの入ったバトルレッドのジャージーと組み合わされる。10年以上、ブルーで縁取られた白い背番号が書かれたバトルレッドのジャージーを身につけてきたテキサンズは、背番号の色を反転させ、数字をディープスティールブルーにし、それをリバティホワイトで縁取っている。この新しいトップスは、ディープスティールブルーの幅広いストライプとリバティホワイトの細いストライプが入った赤いパンツとセットで着用される予定だ。

さあ、ここからが重要だ。テキサンズは近年のMLBやNBAで見られる、都市の雰囲気に着想を得たデザインを想起させるような、まったく新しいオルタネート・カラーラッシュ・ルックを披露。急進的な4つ目のユニフォームでは“Hタウンブルー”が採用されており、ヘルメットの雄牛のロゴが、ヒューストンの街を強調するまったく新しいHマークと入れ替えられている。テキサンズはこのロゴをヘルメットのサイドに(他のユニフォームにも小さく)配置し、他の部分はバトルレッド(背番号、ソックス、パンツにおける幅の広いストライプ)とHタウンブルー(背番号の縁取り、クリーツ、グローブ)で統一。ユニフォームの肩の部分には雄牛のロゴが採用されているが、そのロゴはリバティホワイトではなくHタウンブルーで縁取られている上に、雄牛の星の目の色はバトルレッドになっている。

このユニフォームは見た目も主張も大胆だ。1990年代半ばにオイラーズがテネシーに移った後、ヒューストンのファンは長い間、テキサンズが本拠地としている街でオイラーズの旧カラーを着ることを切望してきた。しかし、2023年を含む過去15年間でオイラーズのユニフォームを度々着用してきたのは、テキサンズではなく、フランチャイズの歴史を持ち、スローバックユニフォームを着る権利があるテネシー・タイタンズだった。

テキサンズはディープスティールブルーを基調とし、特にゴールデンタイムに行われる試合の照明で映えるような、独自のスタイルを作り上げることでファンからの声に応えている。

テキサンズの新しいユニフォームは全体を通して継続性を欠く部分もあるが、2002年に初めてNFLのフィールドに立って以来、最も愛されてきたユニフォームの要素を残しながら、外観をアップデートしようというアプローチであることは明らかだ。新ユニフォームは野心的で、ところどころ攻撃的な部分もあるが、長い年月をどん底で過ごしていたところから、2023年シーズンに驚異的な好転を遂げ、プレーオフでの勝利まで挙げたチームにはふさわしいと言えよう。

テキサンズの会長兼CEOのキャル・マクネアは声明で「今日、2000年以降で初めて、新しいユニフォームをお披露目できることを誇りに思う。ファンの皆さんからインスピレーションを受け、ファンの皆さんのために作られたものであるため、それはなおさら特別なものになっている」と述べ、「ファンの皆さんからはもっとHタウンらしくなってほしいとの要望があり、私たちはそれを実現させた。彼らはすべてのステップで私たちとともにあり、4つのユニフォームには、すべての人が楽しめる要素がある」と続けた。

テキサンズがもはや牛の囲い場に座って満足することはない。新しいユニフォームとともに、テキサンズは“自分たちはフットボール界に解き放たれる準備ができている”という強いメッセージを発している。

【RA】

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