BTSも「私のコピー」と主張していたミン・ヒジン、「ILLITもRIIZEもTWSもNewJeansのコピー」

K-POP業界に暗雲が立ち込めている。

最大手事務所HYBEのパン・シヒョク議長が、“NewJeansの母親”ミン・ヒジンに刀を抜いた。対してミン・ヒジン代表は、“ILLITがNewJeansをパクった”ことが葛藤の原因だと対抗している。

HYBEは4月22日、傘下レーベルのADOR経営陣に対する監査に電撃着手。HYBEはミン・ヒジン代表の“経営権奪取”情況を把握し、関連証拠収集に乗り出したと説明した。

(写真提供=OSEN)パン・シヒョク議長

HYBEによると、ミン・ヒジン代表とADORの一部経営陣は、投資家を誘致するために対対外秘情報を含む契約書などを流出し、HYBEが保有しているADOR株を売るように誘導する案などを議論したことで監査に摘発されたという。これに対し、HYBE監査チームは、ADOR経営陣の業務エリアを訪れ、会社の電算資産を回収し、対面陳述の確保に乗り出した。HYBEはこれをベースに、必要時には法的措置を取る方針だ。

ミン・ヒジンはADOR経営権を海外に渡そうとした可能性

ADORを率いるミン・ヒジン代表は、SMエンターテインメント出身のトップクリエイターだ。

同じくHYBEの傘下レーベルであるPLEDIS、SOURCE MUSICなどが買収合併されたのとは異なり、HYBEが自主的に設立した内部レーベルとしても知られる。2021年に設立され、翌年7月にNewJeansがデビューし、第4世代ガールズグループのブームを牽引した。

(写真提供=ADOR)ミン・ヒジン代表

現在、ADORの持分はHYBEが80%保有しており、残りの20%はミン・ヒジン代表などADOR経営陣が保有している。ミン・ヒジン代表は昨年、コールオプションを行使し、ADORの持分18%(57万3160株)を買い入れた。

業界では、ミン・ヒジン代表の独立はある程度予想された手順だったという話も出ている。

ミン・ヒジン代表はメディアインタビューで、“NewJeans成功神話”の原動力はHYBEの力量ではなく、ADORや自分自身だという趣旨の発言をしてきた。また、今年初めからは内部会議の場で、独立に対する発言も躊躇なく行っていたという。

そのため、ADOR経営陣は今年に入ってからHYBEから経営権を奪取するための計画を立てていたという。HYBEがADORに不当な要求をするという点を口実に世論を悪化させ、HYBEが保有しているADORの持分80%を、現ADOR経営陣に友好的な投資家に売却するように仕向けるというのが骨子だった。

HYBEが確保した文書によると、ADOR経営陣はグローバル国富ファンドに会社を売却する計画を立てていた。そのほかにも、「究極的に抜け出す」「私たちには誰も手を出せないようにする」などの内容が含まれた文書も確保したと伝えられている。

普段から、過度に自己中心的な言動で噂になっていたミン・ヒジン代表の“社内パワハラ”などに関する情報提供も入ってくると知られた。

「ILLITもTWSもRIIZEもNewJeansのコピー」

(写真提供=OSEN)NewJeans

そんななか、ミン・ヒジン代表は22日午後、経営権奪取疑惑に対して「ILLITがNewJeansをコピーした」という疑惑で対抗し始めた。ILLITはHYBE傘下レーベルのBELIFT LABが、3月に発表したばかりの新人ガールズグループだ。

ミン・ヒジン代表はILLITをNewJeansの“亜流”と表現するとともに、「ADORはHYBEとBELIFT LABを含め、誰にもNewJeansコピーを許したり了承したことがない」と声を高めた。しかし、ADORの大株主はHYBEで、コンセプトの著作権もHYBEに帰属するだけに、ミン・ヒジン代表の主張は説得力を失っている。

併せてHYBEは、ミン・ヒジン代表が2021年、外部に「パン・シヒョク議長は私をコピーしてここまで来た」という趣旨の発言をした証拠を確保。当時、HYBE所属のアーティストはBTS(防弾少年団)のみだった。そして最近では、HYBEの内部面談の席で「ILLITもNewJeansをコピーし、TWSもNewJeansをコピーし、RIIZEもNewJeansをコピーした」と話していたという。

(写真提供=OSEN)ILLIT
(写真提供=OSEN)TWS
(写真提供=OSEN)RIIZE
(写真提供=OSEN)BTS

HYBE内部に精通する、ある関係者は、「ADORは、HYBEが持分を買収したPLEDIS、SOURCE MUISCとは異なり、HYBEが自主的に設立した内部レーベルだ。ミン・ヒジン代表は、この部分に対する不満が大きかった。NewJeansの成功後はADORの持分18%を保有したが、昨年末から巨額のインセンティブを要求してきた」として、「この間、ミン・ヒジン代表の無理な要求を聞いてきたHYBEは、これ以上我慢できないと決断した状況」と耳打ちした。

本紙『スポーツソウル』は、このようなHYBEの主張に対するミン・ヒジン代表の言葉を聞くため電話で連絡を試みたが、返事をもらえなかった。

なお、今回の事態に対してHYBEのパク・ジウォンCEO(最高経営者)は23日、ミン・ヒジン代表の経営権奪取の試みは、「ILLITデビューのタイミング」とは関係なく、事前に計画されたという内容のメールを、HYBE社員に送っている。

また、「今回の事案をうまく終結させ、マルチレーベルの高度化のために、どんな点を補完しなければならないのか、NewJeansとILLITの成長と発展のために、どんなことを実行しなければならないのか、持続的に悩んで改善する」と約束した。

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