「スリルを味わって楽しみたい」と、嘘の110番通報 少年少女ら5人を書類送検

虚偽の通報に使われた公衆電話=横浜市鶴見区

 虚偽の110番通報で業務を妨害したとして、鶴見署は24日、軽犯罪法違反(業務妨害)の疑いで、川崎市川崎区に住む高校2年で16~17歳の少年少女4人とアルバイトの少年(16)の計5人を書類送検した。

 書類送検容疑は、5人で共謀して昨年12月11日午前0時40分ごろ、横浜市鶴見区内の公衆電話から「平安公園内で叫んでいる人が5人くらいいて迷惑している」などと虚偽の110番通報をして業務を妨害した、としている。5人は容疑を認め、少年らは「スマートフォンだとばれるので公衆電話を使った。軽い気持ちでやったことで、警察や困って助けを求めている人にも迷惑をかけた」などと供述しているという。

 署によると、5人は虚偽通報の直前、警察官に補導されそうになって逃げたことが面白かったと話しており、「スリルを味わって楽しみたい」と虚偽通報したという。

 1人が公衆電話で通報した後、5人全員が近くの同公園内で待機。現場に駆けつけた警察官2人の姿を確認して逃げようとしたが、1人が取り押さえられた。

 署の幹部は「110番は人の生死に関わるものや凶悪犯罪の通報もある。いたずらによって、対応が遅れかねない。絶対に止めてほしい」と話している。

 同署管内における昨年の110番通報は約2万件で、そのうち虚偽通報は13件だった。

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