【独自】高齢夫婦殺害事件から6年…長男が当時の様子を語る 取材中にも現場住宅に新たな侵入被害 茨城・つくば市

茨城・つくば市で2018年に高齢夫婦が殺害された事件で、長男の小林照幸さんが当時の様子を語った。
照幸さんは、犯人を探すため100万円の懸賞金をかけたが、事件発生から6年たった今も、容疑者は見つかっていない。

取材中に新たな被害が発覚

6年前に高齢の夫婦が殺害された事件で、「犯人では?」と疑われた長男を現場で同行取材すると、新たな事実が明らかになった。

長男が「モクゲキ!」したのは、無残にも変わり果てた父親の姿だった。

つくば市の高齢夫婦殺害事件について、長男の小林照幸さんは「警察も俺のことを怪しんでいた」と話す。

捜査の過程で遺族にも一時疑いがかけられた事件から6年が経過した。

犯人はいったいどこにいるのだろうか。

2018年の元日、茨城・つくば市の住宅で高齢の夫婦が、血だらけの遺体となって発見された。

亡くなったのは、建設業を営んでいた小林孝一さん(77)と、妻の揚子さん(67)。
小林さん夫婦の頭部には、鈍器のようなもので複数回殴られた痕があり、死因は失血死だった。

長男・照幸さんは、当時のことを鮮明に覚えていて、「痛々しかったよね。血の痕とかね。母親の方は廊下、逃げようとしたのかな。親父は寝室の方で(亡くなっていた)。おでこにハンマーみたいなあざ、殴られたんだなと。顔とかも切れていたし、鼻もつぶれていたし」と話している。

照幸さんによると、犯人は外からはしごを使い2階のベランダへ登り、施錠されていない窓から部屋に侵入し、寝室にいた小林さん夫婦を殺害。
ベランダから屋根を伝い、飛び降りて逃走したとみられている。

なぜ小林さん夫婦は、殺害されたのだろうか。

事件が起きた現場は、住宅街から離れ、林で覆われた一軒家。

照幸さんは「ポツンと一軒家でしょ。最初にここに住んだ時から、『気持ち悪い、怖い』とは母親は言っていた」と話す。

実は、この住宅では、事件の前にも不審なことが何度か起きていたという。

小林照幸さんは「(事件前)新聞あそこに入っているのが盗まれたとか、ガラス割られたとかいろいろ話が出ている」と話している。

「出てきて話聞くから」自ら100万円の懸賞金かける

すると、取材中に新たな被害が判明した。

現場の住宅を案内してもらったこの日、住宅の鉄格子が一部外され、窓ガラスが割られ、泥棒が侵入しているのが、新たに発覚したのだ。

住宅で起きた数々の異変は、夫婦殺害事件と関連はあるのだろうか。

取材を進めると、「犯人の狙い」に心当たりがあるという人物がいた。
殺害された孝一さんの妹だ。

孝一さんの妹は、「ここ(私の家)を直してもらうのに200万円渡した。警察の人が『お金はなかった』っていうのよ。どこ探しても。だからそれが、どうしても不思議でたまらない」と話している。

事件の4カ月前、孝一さんに渡した現金200万円が消えてしまったという。

金を狙って、犯行に及んだ可能性もあるのだろうか。

照幸さんは、「なんで(父を)殺したのか知りたい」と話している。

両親がなぜ殺害されたのか、そして犯人は誰なのか、照幸さんは情報提供を求め、自分たちで100万円の私的懸賞金をかけた。

そして、いまだ逃げ続けている犯人に対し、こう呼びかけた。

「逃げているのもつらいから、出てきて話聞くから。よろしくお願いします」
(「イット!」 4月23日放送より)

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