よみがえる怪物!ロッテ・佐々木朗希の今季初“160キロ”を激写!

鬼気迫る!3回ソフトバンク1死、打者・甲斐拓也への初球、今季初の160キロのストレートを投げたロッテ・佐々木朗希=23日、ZOZOマリンスタジアム(撮影・開出牧)

 “怪物復活”を感じさせた。今季初の160キロを記録したロッテ・佐々木朗希投手(22)だ。

 23日の対ソフトバンク戦(4回戦)の3回1死、打者・甲斐拓也の初球だった。アウトコースに角度のある160キロのストレートをズバッと投げ込んだ。空を切るバットが、異次元のスピード感を際立たせた。今季初の“大台”がスコアボードに表示されると、スタンドがどよめき、拍手が広がった。

 カメラ席で久しぶりに味わう緊張感だった。1球、1球、一挙手一投足に目が離せないマウンド。初回から159キロを記録し、投球フォームの躍動感が今季の中では一番感じられた。何よりも気迫あふれる表情だ。写真は160キロを記録した時のリリース時の表情だが、鬼気迫るものすら感じる。やはり、ギアをあげた時の躍動感や表情には、すさまじいものがある。

 チームが北海道で日本ハムに3連敗。連敗を止めたい本拠地で、迎え撃つのは首位・ソフトバンク。先発ローテーションが日曜日から火曜日に変更になったのも首位のソフトバンクに勝つためだ。またこの日は、球団通算1万試合となるメモリアルゲーム。出力を上げる“理由”があった。

 四回に今宮、柳田に連打を浴びて、近藤に先制の左前適時打を打たれた。いずれも高めに甘く入ったフォークを狙われた。味方の守備の乱れもあり2点を失い、四回には牧原に適時二塁打を打たれ今季初黒星を喫したが、怪物のポテンシャルを改めて感じたマウンドだった。ロマンと勝利を両立できる能力があることを、ネット裏の“メジャー”たちも感じたことだろう。(デイリースポーツ・開出牧)

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