ファナックの今期見通し市場予想下回る、ロボット在庫調整「あと半年」

Ritsuko Shimizu

[東京 24日 ロイター] - ファナックは24日、2025年3月期の連結営業利益が前期比14.7%減の1210億円になる見通しだと発表した。IBESがまとめたアナリスト20人のコンセンサス予想1600億円を大きく下回った。

在庫調整による生産への影響が続いているほか、為替動向や地政学リスクへの懸念などから、予断を許さない状況が続くとしている。

山口賢治社長は説明会で、ロボットの在庫調整は「あと半年程度はかかる。生産レベルは低い状況が続く」と述べた。今年1月時点では「あと半年程度」としていた。進展しているものの在庫調整に着手するタイミングが遅かったこともあり、十分な状況ではないという。

一方、ファクトリーオートメーションは「中国の在庫はだいぶん減ってきた」という。ただ、底打ちしてもその先の見通しは難しく「受注は現状レベルの継続を見ている」とした。

連結売上高は7464億円(前期比6.1%減)、純利益は1073億円(同19.4%減)を見込んでいる。為替レートは、平均でドル135円、ユーロ150円を想定している。

24年3月期は連結売上高が7952億円(前期比6.7%減)、営業利益が1419億円(同25.8%減)、純利益が1331億円(同21.9%減)だった。1―3月期のロボットの受注は前四半期比5.9%減、FAの受注は同26.8%増だった。

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