【泥沼裁判】仲本工事さんの妻が週刊誌3社に損害賠償請求 ‟とんでもない女”発言の真偽に「加藤茶さんにも失礼」

東京地裁で23日、仲本工事さんの妻である三代純歌さんが名誉を傷つけられたとして、出版社に損害賠償を求めた裁判の第1回口頭弁論が行われた。
三代さんは、週刊誌に「とんでもない女」などと書かれたことで社会的評価が低下したと主張し、損害賠償を求めている。

「名誉を傷つけられた」と1650万円の賠償を求める

東京地裁で23日、法廷内に座っていたのは、出版社を相手に民事訴訟を起こした仲本工事さんの妻本人だ。

仲本工事さんの妻・三代純歌さん(56)は「この1年半ずっと苦しい思いをしてきたので、なんとか仲本さんのためにも頑張りたいと思います」、「(今までは)日本全国の皆さんが私を、本当にもう敵対視されてるような気持ちになりましたから」と話している。

週刊誌に「とんでもない女」などと報じられ、名誉を傷つけられたとして歌手の三代純歌さんが出版社に損害賠償を求めた裁判の第1回口頭弁論が、23日東京地裁で開かれた。

争点の1つは、仲本さんのザ・ドリフターズの同僚・加藤茶(81)さんが発言したとする記事が虚偽なのか、真実なのかという点だ。

三代純歌さんは、「大々的に加藤さんから激怒、怒鳴られてと書かれていて、そうすると見ている人は本当なんだなと。そこは絶対に許せないと思って…」と話している。

2022年10月、横浜市内で交通事故に遭い、帰らぬ人となった仲本工事さん(享年81)の妻である純歌さんは、その前後の時期に「モンスター妻」などと、真実ではない記事を書かれ、自身の名誉を傷つけられたとして、「新潮社」、「光文社」、「主婦と生活社」の出版社3社に損害賠償を求める訴えを、2024年2月に起こした。

三代純歌さんは「『モンスター妻』、『老人虐待』と書かれてまして、こんなことを出されると、私は鬼妻・モンスター・ウソ泣きで、どんな人間だと思いますか?」と訴えた。

23日行われたのは、「週刊女性」を出版する「主婦と生活社」への賠償を求めた裁判だ。

2022年11月に発売された「週刊女性」の記事では、“仲本工事さん急死の裏で起きていた深刻修羅場。唖然「振る舞い」の事実婚妻を叱責する加藤茶の怒声「こうなったのはお前のせいだ!」”と書かれてた。

週刊女性は、仲本さんの事故後、加藤さんが純歌さんに、「お前のせいだ」、「とんでもない女だ」と言い放ったなどとする記事を掲載。
純歌さん側は、こうした内容が虚偽であるとしたうえで、記事により自身の社会的評価が低下したなどとして、主婦と生活社に1650万円の賠償を求めている。

これに対し、「主婦と生活社」側は、「とんでもない女だ」などと話したとする記事について、被告(主婦と生活社)側の答弁書で、「原告が訴状で引用する記述は真実である」とし、そのうえで、「同社は、この記事が発売された後に、純歌さん自らが反論するインタビュー記事を掲載。損害を回復する十分な措置を取っている」などとして請求の棄却を求め、争う姿勢を示した。

加藤茶さんが出廷する可能性は

第1回の口頭弁論を終えた純歌さんは、記者団にあらためて「仲本さんのために闘いたい」と話した。

三代純歌さんは「こういう記事で終わっているのが、すごく私は仲本に対して申し訳ない気持ち。名誉を回復して、天国の仲本さんに届けていきたいと思います」と話した。

そして、この裁判の争点の1つ、「加藤茶さんの発言内容」については、三代純歌さんは「加藤さんに病室内で怒鳴られたということが(週刊誌)3社同時に、ほとんど同時発売で、うその記事が載っているということは、どうしてそういう記事を書くことになったのか経緯も知りたいですし、本当に加藤さんにしても失礼なこと」と話している。

裁判の争点となった加藤さんが、出廷する可能性はあるのだろうか。

今後の裁判の行方について、弁護士法人・響の古藤由佳弁護士は「現実的には加藤さんが(法廷に)出てきて、『言いました』、『言ってません』と言う可能性は低いのではと思う」と話す。

そのうえで、今後重要になるのは、加藤さんが言ったと信じるに足りる取材が尽くされたか、という「真実性の証明」だという。

古藤弁護士は「(出版社側が)どれだけ情報源が確かなのか主張・立証していくような場面が出てくると思う。そこで出てくる証拠によって、どちらに有利になるのかというのが見えてくるのではないか」と話している。
(「イット!」 4月23日放送より)

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