過去3勝の御殿場で日欧共催 石川遼「記憶をたどるより、フレッシュに」

開幕前日は冷たい雨の中でプロアマをプレー(撮影/亀山泰宏)

◇国内&欧州男子ツアー共催◇ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント! 事前(24日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70)

2年前の「三井住友VISA太平洋マスターズ」で歴代最多に並ぶ大会3勝目をマークしたここ太平洋クラブ御殿場コースは、石川遼にとって間違いなく“得意”の部類に入る。その舞台で行われる日欧ツアー共催競技。「自分の記憶をたどってやっていくより、今週は今週で、フレッシュな気持ちでコースに対してやっていきたい」と言った。

11月開催では高速グリーンが代名詞ともなっているが、4月の今回は開幕前日の雨を差し引いても、そこまでスピードは出ていないというのが選手たちの統一見解。石川も「秋口の方が、気温とかメンテナンスの時期的にはもっと速くしやすいのかもしれない」と見ている。

当地での過去の成功体験への冷静な向き合い方は、「その日のスコアはグリーンのタッチとかアプローチの距離感とか、そういうところで左右されてくるので、そこにアジャストしていきたい」という思考から。ショットのロケーションは大いに参考になる一方で、グリーンは“別物”と割り切る。

「(グリーンスピードが)12フィートだったら効いてくる傾斜が、11フィートとかだと、あんまり曲がらないとかっていうことがあると思う。グリーン周りの落ち方も、やっぱり秋とは違う。ボヤッとせず、フレッシュな気持ちで向き合いたい」

茨城・PGM石岡GCで行われた2023年大会の優勝スコアは通算15アンダー。コロナ禍で日本ツアー単独開催として同じコースだった22年大会の通算24アンダーとは大きな開きがあった。

海外選手も集まり、フィールドのレベルは高かったにも関わらず伸びなかった23年。その要因ともなったDPワールドツアーならではのピン位置は、今週も大きなポイントになってきそうだ。「良いショットをした時の報酬と悪いショットの代償。その差がはっきり出ると思います」。タフであり、フェアでもある戦いを前に楽しそうに話した。(静岡県御殿場市/亀山泰宏)

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