床田寛樹の熱投 宇草孔基の一発 好守備も連発! 広島カープ 先週から負けなし 引き分けはさみ4連勝(4月23日)

先週、3勝2引き分けと負けなしの広島カープ。神宮球場へと戦いの場所を移し、ヤクルトと対戦しました。

今シーズン初めて “鬼門” の神宮球場で戦うカープ。23日の先発は「火曜日の男」床田寛樹 。ヤクルトとは今シーズン2度目の対戦で、前回は7回無失点で勝敗はつきませんでした。

1回、2アウトながらランナーを背負い、一発が怖い “村上様” を迎えます。しかもランナーの盗塁を許し、ピンチ拡大。ここは、インコースにストレートを投げ切り、空振り三振。

さっそく迎えたピンチを乗り切ると、2回にはアウトコースのストレートで空振り三振。ゾーンを広く使い、上々の立ち上がりを見せます。

すると、打線は3回、守備と粘りのバッティングで存在感を見せる 矢野雅哉 。ファールで粘り、持ち味を発揮すると、9球目をレフトへ運び、バッティング技術もアピール。ノーアウトからのランナーとなります。

その後、送りバントで得点圏のチャンスを作りますが、秋山翔吾・菊池涼介と期待の1・2番コンビが打ち取られ、先制とはなりません。

ただ、この日の床田はテンポも制球も抜群でした。ストレート・ツーシーム・カットボールを軸に3回を3人で抑えると、4回の村上の打席では、チェンジアップにスライダーと緩急も駆使して空振り三振に仕留めます。

続くサンタナの打席ではショート・矢野が華麗な身のこなし。回転しながらギリギリのプレーで正確な送球。床田は3イニング連続、3人で抑えます。

さらに5回、ノーアウト・ランナー1塁でも菊池・矢野の二遊間が球場を驚かせます。矢野のグラブさばきから、菊池の強肩でスーパーダブルプレー。

守備からリズム作って6回、1番の秋山。マルチ安打となる打球をセンターに運ぶと、相手の捕球体勢を見て好走塁。2塁を陥れます。

その後、2アウトとなりますが、得点圏で7打数4安打と強さを見せる 野間峻祥 。しかし、ヤクルト先発・吉村に翻ろうされ、空振り三振。なかなかチャンスを生かせません。

試合は0対0のまま迎えた、終盤の7回、2アウト・ランナー1塁で 宇草孔基 。この日は2打数ゼロ安打でしたが、先週、2年ぶりの一発を放っています。監督のスタメン起用に応える、完璧な先制ツーランホームラン。「トコさん(床田寛樹)がいいピッチングをしていたので、なんとか後ろにつないでいこうと思った」と振ったバットで大きな大きな2点を手にします。

リードを得たカープは、床田を今シーズン最長、8回のマウンドに送ります。疲れを見せない床田は、113球目でこの日、最速の147キロをマークするなどスコアボードに8つのゼロを刻みます。

9回、床田116球の熱投と、宇草の意地の一発を勝利につなげるのは、守護神・栗林良吏 。先頭打者をフォークで、そして続く村上をキレッキレのカットボールで封じると、ラストバッターをストレートで、ゲームセット。今シーズン初の神宮球場を完封勝利で飾り、勝率も5割へと戻しました。

ヤクルト(6位) 0-2 広島(4位)

◇ ◇ ◇

青山高治 キャスター
ナイスゲームでした。

コメンテーター 平尾順平 さん(ひろしまジン大学 代表理事)
いいときは守備もいいし、バッティングもいいし、もちろん投手もいい。こういうのがそろうときは勝つっていうのがありますね。

青山高治 キャスター
また、宇草選手が期待に応え続けています。

平尾順平 さん
このあいだのホームランに比べてちょっと余裕が出ているという感じ。

青山高治 キャスター
テーマが “脱力” ってことですから。

中根夕希 キャスター
軽く振り抜いている感じがありますよね。でも、この一発で試合を決めたってことですから。

青山高治 キャスター
ここまでずっと床田投手がいいピッチングをしていましたから、そこに応えたいっていうところもあったでしょう。

中根夕希 キャスター
2試合連続、無失点です。さすが。

平尾順平 さん
本当に点を取られないっていう気がします。

青山高治 キャスター
あとは二遊間がえげつない…(笑)

平尾順平 さん
あそこに打ったらダメだって思った方がいいですね、相手チームは。

中根夕希 キャスター
菊池選手はもちろん、毎シーズン、すごいですけど、そこに矢野選手が菊池選手の華麗なプレーをしっかり受け継いでいるなと感じます。

© 株式会社中国放送