猫にお風呂は必要? 猫を洗う頻度や手順・コツも【獣医師解説】

「猫をお風呂に入れる必要はあるの?」と疑問をもたれる飼い主さんも多いのではないでしょうか。そこで今回は、猫をお風呂に入れる必要性や、お風呂に入れる場合の頻度&手順、お風呂に慣らすコツなどについて、ねこのきもち獣医師相談室の白山さとこ先生に伺いました。

猫は必ずお風呂に入れないといけないの?

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー

――水を怖がる猫は多いですが、猫は必ずお風呂に入れないといけないのでしょうか?

白山先生:
猫は自分で毛づくろいをし体を清潔に保っているため、シャンプーをする必要は特にありません。汚れが気になるときは、猫の被毛や体の汚れやベタつき具合などにもよりますが、月に1回くらいの頻度が基準となるでしょう」

長毛種やシニア猫のお風呂の頻度は?

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー

――猫の毛の長さや年齢などで、お風呂の頻度は異なりますか?

白山先生:
長毛種のほうが被毛のお手入れはこまめにしてあげる必要があります。しかし、シャンプーをするとなると時間もかかってしまうので、日頃からブラッシングなどでしっかりと被毛の汚れや絡まりをとり、清潔に保つことが大切です。

また、高齢になってくるとシャンプーによる体への負担も大きくなってしまう場合もあるため、頻度は少なくするほうがいいでしょう。ただし、自分で毛づくろいする頻度が減って被毛の汚れが気になる場合は、タオルシャンプー(シャンプータオル)などでこまめにお手入れしてあげたいですね」

猫をお風呂に入れる手順

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー

――猫をお風呂に入れる具体的な手順を教えてください。

白山先生:
「次のような手順で行ってみてください」

お風呂の手順

  • 【ブラッシング】汚れや絡まりなどをとっておきましょう。
  • 【体をぬらす】人肌程度のぬるま湯(35℃前後)で背中→おなかの順で愛猫の体をぬらしましょう。被毛をぬらすことによって大きな汚れが落ち、シャンプーの泡立ちがよくなります。
  • 【洗う】シャンプー液を泡だてて、背中→おなかの順で洗ってください。
  • 【すすぎ】シャンプーの泡を残さないようにしっかりと洗い流しましょう。
  • 【拭く】大きなタオルで包み込むようにして、水分をしっかりと拭き取ってください。
  • 【ドライヤー】弱い風量と低めの温度で、根元からしっかりと乾かしましょう。

猫はシャンプーの香りを嫌がる?

――ちなみに、シャンプーの香りは猫にとって不快なのでしょうか?

白山先生:
「猫用のシャンプー剤は刺激が少ないように作られていますが、猫によっては嫌がる場合もあるでしょう」

無理は禁物! 猫をお風呂に慣らすコツ

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー

――最後に、猫をお風呂に慣らすためのコツなどがあれば教えてください。

白山先生:
「最初はシャンプーは使わず、お風呂場で足先だけお湯につけるなど、お湯に慣らすことから始めてみてください。うまくできたら、ほめてあげたりごほうびをあげたりするなど、『お風呂場やお湯に触れるとよいことがある』と少しずつ覚えさせましょう。

なお、成猫になってからでは慣れにくい可能性があるので、できれば子猫期から慣らしてあげるほうが安心です。どうしても嫌がる場合には無理は禁物ですよ」

「愛猫を洗いたいけれど、うまくできるかな……」という飼い主さんは、ぜひ参考にしてみてくださいね。

(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・白山さとこ先生)
取材・文/藤真もとみ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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