消防団員の負担減へ大会参加見直し 選抜→輪番制 新任、幹部団員ごとに講習会 福島県会津若松市

放水の手順を確認する新入団員

 福島県の会津若松市消防団は現役団員の負担を減らし、新たな人材の確保、育成に向けた取り組みを進めている。新型コロナ禍の前まで、隔年で実施してきた市消防操法大会の代わりに、役職や任務に応じた消防技術講習会を今年度から本格化させた。21日、市内の会津総合運動公園で今年度の講習をスタートさせた。

 放水や中継送水の早さ、正確さを競う市消防操法大会は支部、県、全国へとつながる最初の予選に位置付けられていた。出場団員の多くが普段の仕事と並行し、数カ月ほど前から訓練を重ねるのが通例だった。市消防団は団員の負担感を踏まえ、支部大会への選抜方法を見直し、分団ごとの輪番制とした。

 不測の事態に備え、団員の実践力は維持しなければならない。市消防団は新任、幹部団員ごとの講習会を開き、資質の向上を図っている。今年度は11月までの全6回を予定。初回は新任団員を中心に35人が集まり、会津若松消防署員から規律や礼法、資機材の取り扱いを確認した。最後は皆川公一団長から辞令を受けた。

 市によると現在、市消防団の基本団員は定員1139人に対し、1060人となっている。

(会津版)

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