兵庫県知事への批判文書問題 県議が第三者機関の設置、県に申し入れ

元西播磨県民局長の男性が作成した文書を巡り、第三者機関による調査をするよう兵庫県に申し入れた丸尾牧県議=24火午後、兵庫県庁

 兵庫県の斎藤元彦知事らを批判する文書を作成したとして西播磨県民局長だった男性職員(60)が解任された問題で、県議会の丸尾牧議員(無所属、尼崎市選出)は24日、県に対し、第三者機関を設置して文書内容の事実関係などを調査するよう申し入れた。

 男性は3月中旬、贈答品やパワハラなど斎藤知事らに関する疑惑を記した文書を、報道機関や議員らに送付。県人事課は男性の行為が「懲戒処分に該当する可能性がある」として退職を認めず、関係者への聞き取りなど調査を進めている。一方、男性は今月4日、文書の内容について公益通報制度に基づき県に通報した。

 丸尾議員は「知事が(文書内容を)『うそ八百』と発言した中で、人事権限のある人事課の聞き取りに職員が真実を話せるか大いに疑問」とし、第三者機関による調査を県に要望。また現在は県庁内に置かれている公益通報委員会を外部の弁護士事務所などに設置すること、男性の処分は第三者機関や公益通報の調査結果が出た後に判断することなども求めた。

 文書内容を巡っては、加西市の会社から斎藤知事に贈られたと指摘されていた高級コーヒーメーカーを、県幹部が受け取っていたことが明らかになっている。(金 慶順)

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