ツアー唯一となる“18番パー3” 選手たちの声は「不思議な感じ(笑)」

今季唯一の18番パー3。どんなドラマが生まれるのだろうか(撮影:上山敬太)

<パナソニックオープンレディース 事前情報◇24日◇浜野ゴルフクラブ(千葉県)◇6669ヤード・パー72>

今年の「パナソニックオープンレディース」は、昨年から2つの大きな変更点がある。1つ目はバンカーを一部白い砂に入れ替えたこと。そして2つ目はインとアウトの入れ換えだ。

今年からバンカーの砂を計9ホール、『白竜』と呼ばれる白い砂に入れ替えた。それに伴って、練習場のバンカーも2種類の砂を準備。従来の茶色いバンカー砂に比べて量が多く、土の厚さが違うとプロたちは話す。

練習ラウンドを終えた蛭田みな美は「白は柔らかくて、打ちにくい」と分析。一方で桑木志帆は「(白竜は)スピンが入りづらく、茶色い方は雨が降っていると弾く感じがする。でも、白竜バンカーだから入れないようにしよう、とかはない」と、マネジメントにはあまり影響はなさそうだ。むしろ、「面白みがあっていいかも」と昨季サンドセーブ率50.5%(11位)の桑木は自信をのぞかせた。

そして、インとアウトの入れ換えにより、パー3だった9番ホールはパー5に、パー5だった18番がパー3になった。フィニッシングホールがパー3に設定されるのはツアー唯一。グリーン周りにはギャラリープラザが建てられ、グリーンDJが最終ホールを盛り上げる。

昨年、第2ラウンドの9番(パー3)でバーディを奪った蛭田は、今年から入れ替わったことについて「不思議な感じ(笑)」。池がないぶん、「大逆転とかは起こらなそう」と予想した。

ディフェンディングチャンピオンの穴井詩は昨年、最終日の9番はパー、最終ホールパー5はバーディフィニッシュ。今回の変更を受けて、「プレーオフが早く終わりそう(笑)」とおどけたが、18番として生まれ変わったパー3には警戒心を強めた。「あのホールはバーディが出にくい。カップが手前に切られても、奥に切られても難しくて…」。昨年は3日間を通してバーディを奪えず、苦手意識も残る。

だが、「面白い展開になりそうですね。正直なところ、これまでの16番、17番は難しかった。あれらのホールが前半になるのであれば、プレーしやすくなります」とニヤリ。大会連覇に向けて意気込んだ。

今年は186ヤードと距離の長いパー3が熱戦を締めくくる。例年にはないドラマがこの地から誕生するかもしれない。

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