「野球界で最も才能ある投手の1人」ドジャース先発陣で奮闘するグラスノーに現地メディアから称賛の声「最高のシーズンになる可能性」とさらなる期待も

4月21日のロサンゼルス・ドジャース対ニューヨーク・メッツ、大谷翔平の日本人最多記録更新となるメモリアルアーチに沸いたこの試合で、見事なピッチングでドジャースの勝利に貢献したのが、タイラー・グラスノーだ。今季6度目の先発登板となったこの日、8イニングを投げ無失点、10個の三振を奪う力投で今季4勝目をマークした。

チーム最多の勝ち星が示す通り、現在のドジャース先発陣の中で最も頼れる存在であり、新加入となった今季、開幕から期待通りの活躍を続けている。4勝目を挙げたメッツ戦でも、101球を投じ、無四球など安定感抜群のピッチングを披露し、チームの連敗を3で止めた。

ナ・リーグ西地区首位ながらも、他の先発陣で思うように白星を得られないドジャースで、勝ち頭として好調を維持するグラスノーには、米国内で高い評価が送られている。

スポーツメディア『FanNation』では、「ショウヘイ・オオタニは日本人選手の中でメジャーリーグ最多本塁打となるホームランを打って話題をさらったが、投手タイラー・グラスノーもまた素晴らしいパフォーマンスを見せた」とメッツ戦での投球内容を称賛。さらにこの日の8イニング・無失点・無四球・10奪三振というスタッツを残した投手が、ドジャース過去30年間で6人目であるとして、「圧倒的な投球で歴史的なグループに加わった」と報じた。

また、「常に野球界で最も才能のある投手の1人であるグラスノーは、過去には健康を維持するのに苦労していた。今年彼が健康を維持できれば、これまでで最高のシーズンとなる可能性がある」と今後の活躍を見通している。

さらに、メジャー公式サイト『MLB.com』でも、30歳右腕がみせた終盤までの力投を振り返り、「8イニングを投げたのは、2021年5月に2度キャリアハイを記録して以来。グラスノーはまた、2022年7月15日のアナハイムでのクレイトン・カーショウ以来、ドジャースの先発投手として初めて8回を投げ切った」と説明。

他にも、毎試合のように多くの救援投手がマウンドに登っていたものの、この日はグラスノーの後を受けたのがニック・ラミレスだけだったとして、ブルペン陣の休養にも貢献したと指摘。デーブ・ロバーツ監督が「選手たちにリセットする機会を与えられたのは大きかった」と語ったコメントも紹介している。

故障者も出るなど、決して盤石とはいえない先発ローテーションで、大黒柱の役割を担うグラスノー。「スター軍団」の主役のひとりとして、チームを力強く支えている。

構成●THE DIGEST編集部

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