体長13.5メートルの巨大生物の死骸が漂着…「ヒゲクジラ」の仲間か なぜ冬から春にかけて漂着が集中?

24日、鳥取県湯梨浜町の海岸に巨大なクジラが漂着しているのが見つかりました。体長なんと13.5メートル。ヒゲクジラの仲間とみられています。なぜ、鳥取に流れ着いたのでしょうか。

小崎純佳キャスター
「この岩場の裏に鯨が漂着しました。この場所からでも、かなり腐敗臭がします」

クジラが漂着したと聞き、鳥取県湯梨浜町の海岸にやって来た取材班。
すると、クジラの調査にやって来た鳥取県立博物館の学芸員と遭遇しました。

一緒に現場を確認すると…

いました!巨大なクジラです。

しかし、すでに死んでいて、体には傷が付いていたり、体の表面が少し剥がれたりしています。

クジラが見つかったのは鳥取県湯梨浜町の小浜港近くの岩場です。
午前11時頃、岩場にクジラが漂着していると漁協から鳥取県に情報が寄せられました。

このクジラ、何という種類なのでしょうか?

鳥取県立博物館 一澤圭 学芸員
「ヒゲクジラの仲間で、おそらくニタリクジラかそれに近い種類だと思います」

イワシクジラかニタリクジラとみられるということです。

また、今回のクジラと同じものかは分かりませんが、今月20日、近くの定置網にクジラがかかり、生きていたので、そのまま放流したということです。

それにしても巨大なクジラ。取材班も協力して、その大きさを測ってみると…

鳥取県立博物館 一澤圭 学芸員
「およそ13.5メートルでした。かなり表面が傷ついてはいましたけれども、死んでからはそんなに日数は経ってないと思います」

鳥取でのクジラ漂着は、過去にも…

2014年3月、境港市に体長およそ4・5メートルのツチクジラが漂着。かなり衰弱した状態で発見され、その後、死んでしまいました。

また2012年3月には鳥取市青谷町の海岸に5メートルほどのオオギハクジラとみられるクジラが漂着。地元の漁業者やサーファーが一度は沖に戻しましたが、再び岸に押し戻され息絶えてしまいました。

2015年4月にも琴浦町でミンククジラの死骸が漂着しました。

鳥取でのクジラ漂着は3月から4月に集中しています。考えられる理由は?

鳥取県立博物館 一澤圭 学芸員
「過去の事例からすると冬から春にかけての時期が多いですね。恐らくは北西の季節風などで、打ち寄せられるといったことが多いんじゃないかなと思います」

砂浜であれば重機を使って移動させることができますが、今回漂着したのは岩場。今後の対応は県などと話し合って検討するということです。

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