がん体験者が患者支援 11人がサポーターに 栃木県庁で修了式

とちぎテレビ

若い世代のがん患者にがんの体験者が自身の経験を生かして寄り添った支援を行うため、サポーターを養成する事業の初めての修了式が、4月23日栃木県庁で行われました。

栃木県庁昭和館で行われた修了式には研修を終えた30代から70代までの研修生11人のうち9人が出席しました。日本人が一生のうちに2人に1人が罹ると言われるがんは死因の1位で、県内では2019年に1万5千人あまりが新たに診断されました。

一方で、早期に発見できれば治る可能性が高く、県は若い世代などのがん患者を支援しようと、2021年度から自身のがんの体験を生かし悩みや不安をやわらげる「がんピアサポーター」の養成事業を行っています。

3年間の研修は、3月末に実地研修などすべてのプログラムが終わり、初めてのサポーターとなった一人一人に保健福祉部の岩佐景一郎部長から修了証書が手渡されました。

その後、サポーターを代表して27年前、33歳の時に乳がんになった栗原みどりさんが「がん患者の不安や治療の辛さを共有することが必要。経験した仲間として心のケアの役目を果たしたい」と述べました。

11人は今後、県内の病院で行われるサロンなどで活動するということです。

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