日本ハム・新庄監督 金村先発再転向を明言 連戦にらんで「今から準備させておかないと」異例の新庄式 1軍で登板しながら先発調整

 試合が中止となり、引き揚げる新庄監督(撮影・金田祐二)

 「楽天(降雨中止)日本ハム」(24日、楽天モバイルパーク)

 日本ハムの新庄剛志監督(52)が、上位キープへ、秘策を実行に移す。24日の楽天戦は雨天中止。練習後に取材に応じ「金村君に先発の準備もさせていかないと」と開幕からセットアッパーとして、1勝6H、防御率0.79と活躍する右腕の先発転向を明言した。

 「6連戦、6連戦で繋がっていく時に、今から準備させとかないと。急にはできない。僕は前もってやるタイプ」。5月21日から4週連続で6連戦が続く。過密日程をにらんで「全員がいいっていうわけじゃないと思うから、(先発陣を)7枚、8枚(用意する)」と先手を打って先発陣を強化する考えの中で、金村に白羽の矢を立てた。

 長いイニングをペース配分して投げる先発と、短いイニングを全力で抑えるリリーフとは調整法は異なる。転向の場合、一度2軍で準備させるのが通例。だが、「次2回、次3回とか、こっち(1軍)で先発の準備をさせて。ゲームに参加しながらの方が僕はいいと思う」。1軍でイニング数を伸ばしながら登板し、同時に先発調整させる。常識にとらわれない“新庄式”を取り入れる考えも明かした。

 もともと先発候補としてキャンプインした金村は、3月に中継ぎに回った。先発再転向に「(中継ぎで)まだ少ししか投げてないので、もっと、色々経験したいな、というのはありますね」と困惑気味。それでも「先発に戻っても、この経験は生かされる」と前向きにとらえた。

 新庄監督は金村に対して「(中継ぎで)いい経験をさせてると思いますけど、彼はもう将来的には間違いなく先発なんで」と先々を見据えて期待する。出だし好調の日本ハム。先発の層を厚くして、連戦下でも上位争いを繰り広げる。

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