「黒い雨や灰は降ったのか」原爆の放射性降下物調査 被爆地域拡大協議会が島原半島3市に要請 長崎

国が定める被爆地域の外で原爆にあい被爆者と認定されていない被爆体験者らが24日、長崎県島原半島の3市に原爆投下時の様子について市民への聞き取り調査を行うよう要請しました。

要請を行ったのは被爆体験者でつくる協議会のメンバーら5人です。

協議会では《爆心地から半径12キロ圏外》の島原半島で、原爆投下後に「黒い雨」や「灰」が降ったという証言を集めていて、島原市・雲仙市・南島原市でも聞き取り調査を行うよう求めました。

長崎被爆地域拡大協議会 山本誠一事務局長:
「国が《12キロ》圏内でも被爆者と認めないという状況の中で《12キロ圏外》で何があったのか、被害を受けた人たち《全ての原爆被害者》を被爆者と認めてほしいなと」

島原半島3市ではこれまで放射性降下物の調査は行われておらず、今回実施されれば、初の調査となります。

島原市市長公室 柴田宏政策企画課長:
「半島全体でこういった調査の必要性というのを検討していかないといけないという風なことを思いますので、私たちが何ができるのかというのをやっていきたいという風に思ってはいます」

要望に対し島原市では当時の状況の聞き取り調査に前向きな姿勢を示しました。

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