クラーク記念国際高と連携「クラーク国際中等部」開校…全国15か所

クラーク国際中等部

こども教育支援機構は2024年4月、広域通信制高校として1万2,000名以上の生徒が在籍するクラーク記念国際高等学校(北海道)と連携した「クラーク国際中等部」を開校した。東京、横浜、名古屋など全国15か所にキャンパスを設置する。

現代の中学生を取り巻く社会は急速に変化しており、生徒たちは多様な生活スタイルや環境におかれている。集団に対して一斉に行われる指導が「あわない」という声も少なくない。そのような中で、生徒自身のペースで学び、興味や能力に合わせたカリキュラムを選択する「個別最適化された教育」の必要性が高まってきているという。

このような社会において、こども教育支援機構では、連携するクラーク記念国際高等学校が開校時より行ってきた精神「ひとりひとりと向き合い、ひとりひとりにあわせた学習(一対一教育)」こそが、これからの時代学校教育が果たすべき社会的責任との考えから、中学生のための新しい選択肢として「クラーク国際中等部」を開校するに至った。

クラーク国際中等部では、クラーク記念国際高等学校がもつ国際教育の分野で、国際的な視野をもった教育を提供し、生徒たちが多様な文化や価値観に触れながら社会に貢献する生き方や、学び続ける意義を見出し成長できる環境を構築。また、徹底した「一対一教育」を実践する。

生徒自身の生活や学力にあわせて、少ない日数の通学からスタートすることも可能とし、ICT教材を活用し、オンライン自習室やオンライン上でアバターを使った通学もできる。高校との連携により、最大6年間(中等部3年間+高校3年間)の一貫した教育を受けられることから、中等部から高校までの教育プログラムの連続性を確保することで、生徒の学力や学びの進捗を効果的に確認することができ、より高い教育成果が期待できるという。

クラーク国際中等部は、2024年4月より「札幌白石(北海道札幌市)」「仙台(宮城県仙台市)」「さいたま(埼玉県さいたま市)」「千葉(千葉県千葉市)」「柏(千葉県柏市)」「東京(東京都新宿区)」「横浜(神奈川県横浜市)」「静岡(静岡県静岡市)」「名古屋(愛知県名古屋市)」「大阪天王寺(大阪府天王寺)」「芦屋(兵庫県芦屋市)」「福岡(福岡県福岡市)」「オンライン(事務局)」の13校で教育活動をスタート。「京都(京都市中京区)」「広島(広島県広島市)の2校で、開校に向けた準備が進められている。

オンラインキャンパスの設置により、遠隔地でも教育が受けられる。さらに今後、不登校生へのアプローチにおいて高い知見をもつ「東京大志学園」との教育連携も行われ、中学生を学習面、生活面の両面から必要に応じてサポートしていくという。

木村 薫

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