首里城「龍柱」の制作 最終工程へ

火災で焼失した首里城の再建に向け、うるま市の工房では正殿前に建てられる新たな「大龍柱」と「小龍柱」の制作が進められています。

首里城の再建に向け、新たな大龍柱と小龍柱の制作が進められるうるま市の工房。

大きさが4メートルほどにもなる大龍柱は、ことし2月から続く大まかな形に整える「粗彫り」の作業が終盤を迎え、今後より細かい「詳細彫り」に入ります。

大龍柱担当の職人 新城瑶成 さん(20)
「段々龍としての輪郭も削って出てきて、よりイメージできるようになったので、今は削りの作業が楽しいですね」

大龍柱担当の職人 照屋壮馬 さん(20)
「ちょっと慣れてきたという感じはします。最初の頃よりは。考えて削れるようになったので楽しいですね」

今回の制作では、3Dスキャナーでデータ化した図面をプロジェクターで石材に投影し彫るなど新しい技術も導入されています。

職人代表・伊計安 さん
「CGから抽出した平面の画像をマッピングすることで、極力歪みのない画を投影することにしています」

大龍柱と比べ線の細かい小龍柱の制作は、より慎重な作業が求められます。

小龍柱担当の職人 岸本学 さん(61)
「大火災があって、色んな人の思いが込もっていると思う。そういう人たちの思いとかを考えると益々、重圧がかかると言いますか、下手ものできないですよね。職人の意地もありますし。なんとか気合いを入れて頑張っていきたいと思います」

大龍柱と小龍柱は、2026年の完成を目指します。

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